約 1,137,514 件
https://w.atwiki.jp/futabayukkuriss/pages/804.html
晩年の夫婦 4KB 晩年の夫婦 「ゆっくりしていたねぇ……」 「むきゅう、ゆっくりしていたわ」 森の奥にある大木の根。 ここに二匹のゆっくりが住んでいた。 帽子はガサガサ、髪は所々が痛んでおり、美ゆっくりとは対極のまりさ。 飾りの取れた帽子、片側の髪を結んでいた紐もなくなり、歩行もしなくなったためにあんよは乾燥してひび割れたぱちゅりー。 二匹は最後の巣立ちを見送り、ゆっくりしているところだった。 「最後のまりさはずっとぱちゅりーから離れないから、もうおうちを出て行かないかと思ったよ」 「むきゅ、甘えん坊なだけよ、本気になればまりさにも劣らない立派なゆっくりになるわ」 「ゆゆっ!まりさはまだまだ現役だよ!」 「むきゅきゅ、ごめんなさいね」 ぷくーっをしながらもその目に怒りは微塵もなかった。 むしろ本当に仲の良いゆっくりのじゃれ合い。 「さて、そろそろ狩りに行って来るよ」 「むきゅ!?そんな身体じゃ無茶よ!」 ぱちゅりーの静止も虚しく、いつも通りに身支度をする。 「ぱちゅりー、おちびちゃん……もうおちびちゃんじゃないね、まりさやぱちゅりーが出て行ったからってずっとゆっくりするのは良くないよ」 「むきゅう……」 「まりさ達はもう赤ちゃんを作れないだろうけど、生きている間はゆん生を謳歌するんだよ、その為には今日のごはんさんを採りに行かないとね!」 「むきゅ、わかったわ!じゃあお弁当を持ってくるわね」 洞窟の奥から葉っぱに包まれた荷物をまりさに手渡す。 「今日のお弁当はいもむしさんと苦い野草、デザートは野苺よ」 「ゆゆっ、野苺さんはゆっくりできるね、ありがとう!いってくるね」 辛うじて跳ねはするものの、もはやぽいんぽいんと言った軽快な音はなく、空気の抜けかけたボールが跳ねるような音だった。 広場 そこにはバッタと格闘するまりさの姿があった。 「ゆふぅ、バッタさんはゆっくりしていないね」 昔はバッタなど容易に狩る事ができ、長からはバッタ絶滅保護法が施行された程の腕前だったのだが…… 「ぱちゅりーがお腹を空かせているから、バッタさんはゆっくり捕まってね!! ゆびっ!」 顔面からのナイスランディング。 まりさの腕も落ち、周囲にはまたバッタの群れがやってくる程になっていた。 「くささんにどんぐりさんしかとれなかったよ、ぱちゅりーとの約束だったのに……」 帰宅の足取りは重かった。 「むきゅ、お帰りなさい!」 「ただいま……」 帽子を反転し、ボトボトと今日の成果を降ろす。 「ごめんね、これだけしか取れなかったよ」 「むっきゅん、もうぱちゅりーもそんなに食べないし大丈夫よ!」 今にも泣き出しそうなまりさを、ぱちゅりーは優しく諭した。 備蓄はまだあるし、質こそイマイチだがまりさの採って来るごはんの量も思っていたより十分だ。 ぱちゅりーは落ち込むまりさを勇気付けるように、寄り添いあってすーやすーやを始めた。 季節は白い雨の降る冬になった。 おちびちゃんは元気にしているかな。 まりさったら、もうおちびちゃんじゃないのよ。 そうだったね、でもまりさとぱちゅりーにとってはずっとおちびちゃんだよ。 そう言われてみればそうね、むきゅきゅ。 どんぐりさんとコオロギさん、余っちゃったね。 まりさが頑張りすぎるからよ。 ぱちゅりーがもっと食べるかと思ってたよ。 むきゅ、ぱっちぇは小食よ、失礼しちゃうわ。 春になったらおちび……まりさとぱちゅりーに会いに行こうか。 そうね、あのぱちゅりーは森の賢者になれているかしら? ゆふふ、まだおうちを出てから半年も経ってないよ、でももしかすると狩りの得意なぱちゅりーになってるかも。 あらあらぱちゅりーなのに?じゃあまりさが森の賢者になっているかもしれないわね。 ゆふぅ、おはようをしたばかりなのに眠いよ…… むきゅっ、無理は良くないわ、ゆっくりおやすみなさい。 うん、ごめんねぱちゅりーだけ寂しい想いをさせて。 ううん、ぱっちぇも少し眠いの、一緒にすーやすーやしましょう。 ……ぱちゅり、そろそろすーやすーやしよう。 そうね……ねぇまりさ。 ゆん? ぱっちぇは凄く幸せだわ。 ゆふぅ、ゆっくりおはよう。 ………… ぱちゅりー? ………… いつもまりさの事をあわてんぼうって言ってたのに、最後の最後でぱちゅりーの方があわてんぼうだったね。 ………… まりさの我侭に付き合ってくれてありがとうね、ゆっくりしていってね! ………… あっ、おちびちゃんにスズムシさんの採り方を教えてないや…… ………… おちびちゃんがバッタさんばかり採ったら、また長に怒られちゃうね。 ………… ぱちゅりー、次も一緒にゆっくりしようね。 ………… ゆっくり……していって……ね…… ………… ゆっくり達にある噂が広まっていた。 ドスをも思わせる強大な体のぱちゅりー、豊富な知識と発想を持つまりさ。 この姉妹が管理する伝説のゆっくりぷれいすがあると言う。 ただそのゆっくりぷれいすは極端にバッタが少ないとか。 あとがき 作風検討のための試作品です。 空気を読めなくてごめんねー 今までの作品 おやさいやるよ 書いた人 MFYP(Most favorite yukkuri is Patchouli) おまけーね む、むきゅ……ねぇまりさ? ゆ? ぱ、ぱ、ぱっちぇをおよめさんにしてほしいの! ゆゆゆゆゆ!? ………だめかしら? ゆ!そ、そんなことないよ!まりさもぱちゅりーがだいすきだよ! むきゅ!まりさ……ありがとう! まりさはぱちゅりーのためにまいにちばったさんをいっぱい、いーっぱいとってくるよ! やくそくするよ! トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る 「生活しているだけで何で愛で?」←本ゆんがゆっくりしていると思ってるだけで「愛で」なのだよ! 確かにイイハナシだが冷静に考えると、バッタ以外の生態系も破壊している奴等を 更に増殖させたに過ぎない、最悪の話やないか! ↓×6 サイトのタイトルの意味www -- 2018-03-20 16 48 44 イイハナシダナーと思ったら…… ばったさんにげてーww -- 2013-01-17 16 05 23 イイハナシダナー -- 2012-06-28 12 07 18 イイハナシダナー -- 2011-07-23 20 13 27 珍しくムカつかないゆっくりだったな -- 2011-03-23 01 42 35 イイハナシダナー。 本当にゆっくりした夫婦だ…。 -- 2011-01-22 14 44 12 ↓↓↓このスレはいじめSSに限らずなんでもありだし、別にこれもいじめSSではないよ。 -- 2011-01-09 03 40 34 勧善懲悪! -- 2010-10-24 10 53 53 う~む、まりさと言えども流石に年老いて 大往生しようとしているゆっくりを虐待する気にはならんな ただ甘えん坊まりさと豊富な知識と発想を持つまりさという 虐待したくなる良い素材を出したんだからこちらは虐待してほしかったな バッタに挑んで返り討ちあって短いゆん生を終えたとかさ -- 2010-09-30 06 53 54 またバッタ絶滅保護法が施行されそうだなw 良い話だけど、 これのどこがゆっくりいじめSSなんだ? -- 2010-09-26 11 27 08 普通に生活してるだけで愛でになるのかw -- 2010-09-20 21 18 54 別に愛でてないだろ -- 2010-09-20 16 07 55 愛でなら愛でって書いて欲しいな。 -- 2010-08-09 05 11 17 ダメだなぁ… これがゆっくりの話だと思っただけでこの後に続く凄惨な展開が欲しくなる… -- 2010-07-28 00 45 07 やべ!目から・・・ -- 2010-07-27 08 20 38 しかし地獄へ落ちる -- 2010-06-30 21 59 25 お疲れさん -- 2010-05-24 20 50 12 乙 ほっこりしたよ! -- 2010-04-03 17 06 28 泣けるいい話や・・・ バッタの話が適度に笑えてかなり良い -- 2010-03-03 13 48 39
https://w.atwiki.jp/futabayukkuriss/pages/147.html
消されたシアワセ 9KB (消滅)SSの元ネタ絵:銀バッチ(笑)まりさのイラスト (消滅)不感症なまりさ (消滅)水の上で飼ってみた (消滅)まりさが何かにレイプされた話 ふたば系ゆっくりいじめ 28 床下のお家 ふたば系ゆっくりいじめ 51 寄生との結婚と巣作りと ふたば系ゆっくりいじめ 57 ドスになった飼まりさの不幸 ふたば系ゆっくりいじめ 100 ゆっくり自由空館 ふたば系ゆっくりいじめ 118 泣きゆっくりとまりさつむりを一緒に飼うことになった 句読点の位置がおかしいのは仕様です まりさは見ていた、涙で曇る視界に群の仲間と家族の惨状を まりさは聞いていた、ゆっくりできない友達の声と家族の断末魔を まりさは誓った、人間に復讐すると 数十分前 まりさは、兄弟と群の友達とかくれんぼをしていた 今日の鬼役は、群の子ともの中の最年長である、ありすおねーちゃんだ この群では、狩りに連れて行ってもらえる寸前であるゆっくりが、子供達のリーダーを任せられる つまり、子供のリーダーになったら狩りに連れってもらえるまで後少し リーダーになったありすは、大人の仲間入りできる喜びとに心をウキウキさせていた そんなリーダーありすを、子供達は褒め称える 「ありしゅおねーちゃんは、もうしゅこちで、おちょなに、にゃるんだね!」 「まりさも、早くありすお姉ちゃんみたいな、奇麗で強い大人になりたいよ」 リーダーになることによって、大人の責任感と子供達の見本になる大人になることを意識させる それがこのシステムの狙いだった まりさは必死に隠れた 『かくれんぼが上手ね、すごいわまりさ!』 そう、ありすおねーちゃんに褒めてもらう為に しかし現実は全く逆方向、まりさは一番に見つかってしまう 「まりさちゃん見つけたわ!」 「ゆぐっ!?」 今まで、兄弟の誰にも見つかったことのない秘密の隠れ場所である茂みの中に隠れたのにあっけなく見つかる まりさはショックを受けて泣き出してしまった 「ゆあああああん、みちゅかっちゃったよおおおお」 「ゆ!? まりさちゃん泣かないでね」 ありすは、すぐに涙をぺろぺろで拭き取り、あやす為にすりすりをする 親愛しているありすおねーちゃんからすりすりをされて、まりさはすぐに泣きやんでしまった 「ゆゆ~ん、ありすおねーちゃんのすりすり気持ちいいよ」 「ゆふふ、まりさちゃんはまりさなんだから、すぐに泣いたらダメよ」 「ゆっくり理解したよ! だからもっとすりすりしてね!」 「まりさちゃんは甘えんぼさんね」 かくれんぼをしていた事を忘れて、まりさはありすおねーちゃんとのすりすりに没頭する ありすも、自分を慕ってくれるまりさに答えてすりすりを返す その時だった 突然ゆっくりできない声が広がる 「いじゃいいよおおおおおおおお!!!!!」 「ゆ”っ!?」 その声の方向へ、すりすりを止めて、2人は目を向けた 茂みの中からだったので視界は悪いが、それでも何が起こっているか理解するのに十分だった 広場にいたゆっくりの1匹が、永遠にゆっくりできなくされていた 「あれは・・・にんげん・・・まりさちゃん声を出しちゃだめよ! ゆっくりできなくなるからね!」 ありすが声を潜ませるように注意する 「やべでぇ! でいぶぼ、づぶざないべええええ!!!」 「さっさと死ね」 「ゆぴっ”!?」 親や群の先生ゆっくりから人間のことは聞いていた ゆっくりできる人間もいれば、ゆっくりできない人間もいること ゆっくりできない人間は、ゆっくりを簡単に殺してしまうことを 目の前で潰された友達、友達を簡単に潰した人間 まりさは恐怖で、歯をカチカチとさせる事しかできなくなっていた 「じにだぐな、ゆびぃ!?」 「いじゃいよおお!!!いじゃいいいいいい!!!」 「おどーざんだずげでええええええ!!!」 「あでぃずおねえええじゃあ”あ”あ”あ”ん!!!」 子ゆっくり達は、助けを求め逃げるがすぐに追いつかれ、スパイクの付いた靴裏で潰されしまう 元々、人間の歩行速度以下の速度でしか飛び跳ねれないゆっくりだ、子供である子ゆっくり達が逃げれるはずもなかった その行為を静かにみていたありすは、まりさに告げた 「まりさちゃん、ここから絶対出ちゃだめよ」 「・・・・ゆ?」 ありすの言葉を聞いて、少し元気付けられたまりさは返事をする 「ありすは、他の子供達を逃がすから、まりさちゃんはここでじっとして待っててね」 「いやじゃよ! きょわいきゃらいかないでね!」 「ありすが人間をくい止めないと、友達が死んじゃうのよ? ゆっくり理解してね」 「でも・・・でも・・・・」 「ここに居たら人間も、まりさちゃんを見つけれないから・・・ね?」 「ゆぅ、わかったよ・・・」 「ゆっくり理解してくれてうれしいわ・・・ゆっくり待っててね!」 そう言って、ありすは茂みから飛び出して、人間に向かっていった 「そこのゲス人間! そこまでよ!」 「あぁん?」 群を襲った人間は、ゆっくりの家の中へ逃げた子供を引っ張り出したところだった 「なんだ、でかいのもいるじゃんか」 「その子を離しなさい! ありすが相手になるわ!」 「はいはい、わかりましたよ」 「ゆゆ~ん、おしょらを、いじゃいいいいいい!!!?!?」 人間は、ありすの言葉に従って子供を放す 人間の身長から落とされた子供は、痛がっているが餡子も飛び出しておらず、命には別状ないだろう 「ちびちゃんゆっくりしてないでこっちに来てね!」 「まぁ殺すんだけどな」 「あでぃずおべーじゃんだじげ、ゆびっ!?」 「・・・ゆ?」 ピッシャっと、ありすの顔に温かくて甘い匂いのする、ゆっくりできないモノが降りかかった 勢いよく、地面を靴に挟まれた勢いで口や目から噴出した餡子だった 「ゆ、ゆ、ゆ・・・・ゆあああああ!!! どおしてこんなことするのおおおお!!!」 「お前達を駆除にきたからだよ」 人間は、ありすに質問に答えて言い放った 駆除 言葉の意味は知っている ゆっくりできないゆっくりに人間が行う行為だ だが、ありすにはそんな心当たりなんてなかった 群にはゲスはいなかった、人間にも近づいたことすらない 「ありすの群はゆっくりした群よ! なんで駆除なんてされないといけないの!?」 「あー、この群はとばっちりだよ」 「とばっちり?」 今度の言葉は知らない単語だった 「意味を知らないか・・・まぁ、あいつ殺した後にでも教えてやるよ」 「・・・ゆ!? やめてえええええ!!!」 知らない言葉を聞いて、一瞬餡子脳が呆けたが、人間の言葉で我に返り子供達を助けようとする しかし、それはできなかった 「ほら、たかいたかいだ」 「ゆ~ん、おしょらをとんでるみたい!」 ありすが人間に追いついたとき、すでに人間の手には複数の子供が捕まっていた その子供達を人間は、力いっぱい空に投げた 「ゆゆ~・・・・ゆびっ?」 「地面さんゆっくりじ・・・」 ある子供は空を飛んでいると思ったまま死に、ある子供は地面が自分を襲っていると勘違いをして死に 「だじげで・・・い・・・じゃい・・・よ・・・・」 ぷちっ ある子供は人間に止めをさされて死んだ 「あ、あ・・・・あ・・・・・・」 ありすは思考が追いつかず、嗚咽を漏らすしかできなかった 「さて、とばっちりの意味を教えてやる」 そんなありすを無視して、人間は残りの子供達を踏み潰しながら約束通り意味を教えた 今の状態のありすの頭に届く声ではないが、ありすは2つのことを理解した 1つは、近くも群が人里に下りて悪さをして、その群を駆除するついでにありすの群を駆除された事 もう1つは、この人間はゆっくりを殺しているのに、笑っている事 「さて、そろそろ暇つぶしも飽きたし、ありすにも死んでもらうかな」 「・・・」 勝てない事なんてわかっていた せめて、子供達が1人でも多く逃げる時間を稼げればいい その努力も水の泡になった 茂みの中にいるまりさ以外は全員殺されてしまった もう生きていても仕方が無い そう言い聞かせて死を受け入れる覚悟をした時だった 「ゆっくりできない人間は死ねぇ!!」 「みんな一気に攻めるよ!!!」 「れいむのちびちゃん返せえええええ!!!」 大人達が帰ってきた 口には尖った木の枝を咥えて、一直線に人間に突撃する それを見て人間はにやりと不気味に笑う 「やっと来たか」 そう言いながら、大人を見て目に希望を光らせたありすの頭部をつかみ持ち上げる そのまま大人の群に、ありすを勢いよく投げつけた 「ゆっ!?」 ゆっくりの反応速度を超えた速さで飛んできたありすを、大人のゆっくりが避けれるはずも無かった 咥えていた枝に、ありすは深々と刺さり絶命した 「ゆ、ゆ、ゆあああああ!!! あでぃずごべんねえ”え”え”え”え”え!!!」 「あーあ、ゆっくり殺しは大罪だな」 「ゆ”!?」 ありすを投げられ、意識がそっちに向いた数秒の隙に、人間は駆除道具を持ち出していた それは片手で持てる程度の太さで、長さは人間と同程度ある木の杭だった 「さて、死のうか?」 「じぬのば、おばえだああああああ!!!!!」 「ちびじゃんのがだぎぃいぃいいいい!!!」 大人ゆっくり達は、子供達の敵を取ろうと勇猛果敢に突撃した しかし、咥えた枝をいくら尖らせても当たらなければ関係ない 人間は、持った木の杭でゆっくりを殴打する 一振りで数匹のゆっくりの命を絶つ事の出来る攻撃で、大人ゆっくり達は、すぐに壊滅することになった 30分後、人間は殺したゆっくりの死体の処理を終えてすでにいなくなっていた 人間が、ペットボトルから垂らした青い液体が、ゆっくりの死体に触れると、死体はほんの数秒で分解してほぼ完全に消滅した ゆっくり分解剤、死体になったゆっくりにしか効果は無いが、ゆっくりを構成する不思議物質を、完全に分解し土に還すことが出来る その場に残ったのは、人間の一撃で木々に飛散した餡子、そして、一匹のまりさだけだった 「おどぉざ、おがーざん、どごなの・・・返事じでよ・・・まりざいい子にじで、ばっでだんだよ・・・・ゆっぐ・・・ゆああああああ”あ”あ”あ”あ”あ”ああ!」 いくら呼んでも、周りを見渡しでも誰もいない、死体すら残っていないのだから それでも、まりさは叫び続けた 目と耳に焼きついたモノを思い出さないように それから数日後 まりさは、何とか生きている状態だった 「ゆべっ、ぐるじいいいいいい!!!!!」 まだ狩りに連れて行ってもらえないほど小さいまりさだ どの植物や虫を食べていいかもわからない 親が狩ってきたご飯、今まで食べる事しか食べ物に興味なかったまりさには、ご飯がどんなものかも記憶にない 手探りで植物を食べれば、一日に数回は吐き出してしまうほどの草を食べてしまう 運良くまりさが捕まえれる虫を見つけても、動く虫に恐怖して捕まえることができなかった まりさが衰弱するには簡単な環境だった 「まりさは強くなるんだよ、強くなってドスになって人間をゆっくりできなくするんだよ」 復讐の計画を声に出して自分を奮い立たせる しかし、実際のまりさの声は、ゆっくりできない毎日のせいで喉が潰れており、霞んだ声しかでていなかった 「人間をゆっくりできなくしたら、ドスになったまりさがみんなのゆっくりプレイスを作るんだよ」 「そしたら皆をまりさが守るからね」 「みんなでゆっくりしようね」 「みんなで・・・おとーさん・・・おかーさん・・・」 今日もまりさは、ゆっくりできない草を食べる 死体処理はエイリアンvsプレデター2をちょうど見てただけなんだ ※泣きゆとつむりの感想への補足 怒って体当たりをするつむりがしーしーをかけられたときに威嚇で済ますかな? 体当たりは謝罪させるための脅し&泣きまりさへの苛立ち 威嚇は殺意って考えです しーしー二発で一瞬で溶けるって……自分の体内の水分で溶けんじゃねえの? 勢いはチョロチョロじゃなくてビジャーっと水道の蛇口MAXな感じです さらに補足すればそのせいで泣きまりさに開いた穴が広がったとかそんな感じです 直接描写描くように言われたのに忘れた結果これだよ! でもラストはうやむやに想像にお任せしますENDが大好きです トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る もっとゆっくり弄んでなぶり殺してあげてね。すぐでいいよ。 誤字脱字さんはゆっくり見直してから投稿してね。すぐでいいよ。 ※ゲス群れのとばっちり発想は面白かったです! -- 2018-01-25 12 52 45 いいですね、面白かったです。 -- 2016-01-09 08 26 19 なんとか成長して、ドスになるとかほざいているまりさを殺すっていうストーリーもおもしろいと思った私 別にこのssがおもしろくないと言っているわけではないですからね? -- 2011-12-25 02 36 30
https://w.atwiki.jp/futabayukkuriss/pages/1072.html
「ふたば系ゆっくりいじめ 506 ゆ/コメントログ」
https://w.atwiki.jp/futabayukkuriss/pages/2337.html
ゆっくりのおもちゃ 4KB 小ネタ 現代 創作亜種 小ネタというか妄想です ・10回目 ・原始種 ・ゆっくりが変なスペックです。注意。 ・虐めません。 ・ていうかSSじゃない。 ・ヨロシクオネガイシマス デパートでゆっくり専用のおもちゃが有ったので、買ってきた。 今更だけど、何の気の迷いで三千円もパーに・・・売り子のゆうかときめぇまるにつられたのか。 まあ、買ってしまったなら仕方ない。 「ゆっくりしていってね!!!」 「ゆっくりしていってね!!!」 「はいはい。ゆっくりゆっくり」 割りとポピュラーなれいむとまりさ。 この二人は、野生ゆっくりや他の家のゆっくりのような生物行動をしない。 いわゆる原始ゆっくりらしい。 どこから着たのかも分からず、気付いたら家に居着いていた。 最初は追い出そうとしたけども独身の淋しさを紛らわしてくれるのも事実なので、なんだかんだで飼っている。 さっそくおもちゃで遊ばせることにする。 ゆっくりにいろいろな種類があるように、おもちゃもゆっくりの種類ごとに、規格が違っていた。 れいむのおもちゃは、陰陽玉と銘打たれたゴムボール。 炊飯器ほどの大きさのれいむより一回り小さい。 白色の勾玉と黒色の勾玉を円になるように合わせた模様はよくみるものだ。 目の前に転がされた陰陽玉を、れいむは不思議そうな顔で見ている。 説明書を見てみると、れいむが興味を示すまでそっとしておけと書いてある。 なので、そのまま待ってみる。 十二分後。 いい加減、手持ち無沙汰になり、固まったれいむに背を向け、まりさのおもちゃを組み立てているとれいむに動きがあったのか、物音がした。 振り返ってみると。 陰陽玉の上に飛び乗ったかと思うと、陰陽玉ごと宙に浮いていた。 そのまま部屋の中をふよふよ移動している。 ゆっくりを乗せた空飛ぶゴムボール。 シュール過ぎる。 あっけらかんとしているとれいむが目の前に来た。 「わたしははくれいのみこよ。ゆっくりしていってね!!!」 「ゆっ・・・ゆっくりしていってね・・・」 今まで、ゆっくりしていってね以外喋らなかったゆっくりれいむがまともなことを言ったことに驚く暇もなく、またれいむはまた部屋の中をうろうろしだす。 慌てて説明書を確認する。 Q&A。 Q.ゆっくりが空中に浮くんですが・・・。 A.純餡に近いれいむによっては、陰陽玉を使って浮くことができます。その場合、外に行かないように戸締まりをして、広い場所でご使用ください。 仕様らしかった。 最近のおもちゃの出来に関心しながらまりさのおもちゃを組み上げた。 ミニ八卦鈩という名前の八角形の箱。 中心に球体のビー玉のようなものがある。 まりさの前に置いてみる。 まりさもまた不思議そうな顔でミニ八卦鈩を見つめている。 今、部屋中を飛び回ってるれいむのこともあるので今度は目を離さないように凝視する。 二十四分後。 さすがに、集中力が切れてきた頃。 まりさはおもむろに、ミニ八卦鈩をおさげで掴み、眼前に翳す。 すると、七色の光とともに強烈な熱が溢れ出した。 光はスターウォーズで聞いたことがあるような音と共に、飛んでいたれいむを包み込む。 光が収まる頃には、れいむは目を回して地面に倒れていた。 慌てて説明書を読む。 Q&A Q.まりさがレーザー光線を出したのですが・・・。 A.純餡に近いまりさによっては、ますたーすぱーくを撃つことがあります。カーテンを閉め、広い場所でご使用ください。 仕様らしい。 れいむは起き上がってまりさを睨む。 まりさもまりさで、勝ち誇った顔で睨み返している。 止める間もなく、二人は弾のようなものを出しながら空中を飛び回り始める。 部屋が無茶苦茶に荒らされるまで、呆然と見ているしかなかった。 翌日、れいむとまりさをお仕置きの為に透明な箱に隔離し、捨てようとしたおもちゃのパッケージの裏に、ゆっくりだんまくごっこ用オプションと書かれていたのを発見し、重い気持ちになった。 そんなゆっくりのおもちゃの登場以降、世界中でゆっくりを弾幕ごっこで戦わせる東方緩弾幕という競技が流行したという。 それらを見る度に、れいむとまりさが弾幕ごっこを始めようとするのを止めるのが、日課になってしまった。 アトガキ ゆっくりの弾幕ごっこを書いたSSをいくつか読んだことがあるのですが、 ゆっくりが弾幕って無理あるよなぁ・・・。 ↓ オプションでなんかあればなんとかならね? ↓ 初期のゆっくりならなんでもありじゃね? ↓ もう、原作キャラっぽいのでよくね? ↓ どうしてこうなった。 でも、ノリで書いた東方緩弾幕のを書いてみてるんですが、楽しいです。妄想する分には。ポケモンみたいな感じで。 ルールブックみたいのもちょくちょく書いてます。妄想です。はい。 餡小話じゃなくてぬえ行きかなぁ・・・むしろお蔵入りですねはい・・・。 ご読了ありがとうございました。 【妄想で書いたもの】 かり ・ふたば系ゆっくりいじめ 963 ト● ・ふたば系ゆっくりいじめ 990 くちばしにチェリー ・ふたば系ゆっくりいじめ 1000 デスクトップガジェット ・ふたば系ゆっくりいじめ 1018 ゆっくりつくーる ・ふたば系ゆっくりいじめ 1054 夢想天生 ・ふたば系ゆっくりいじめ 1064 スペクタクルスパイダーウーマン ・ふたば系ゆっくりいじめ 1091 つるべおとし ・ふたば系ゆっくりいじめ 1118 ゆっくりのおもちゃ どろわ ・つんつんつんつくつんつくつんつん ぬえ ・山女って可愛いよね トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る まりさ -- 2015-01-05 23 20 56 ゲス -- 2015-01-05 23 20 37 ↓原始ゆっくりだと「おおいたいたい」程度で潰れないんじゃないか。ぺしゃんこになっても すぐ元にもどるはず。下手するとそういう刺激で分裂して増えるかもw -- 2012-09-14 22 47 30 ゆっくりれいむに わたしははくれいのみこよ! とか言われたら「思い上がるな死ね!」としか返せない。で、潰す。 -- 2011-03-07 22 22 09 空をとぶれいむを想像したら笑ってしまった。 -- 2010-12-21 19 32 38 原作とのリンクがあると楽しいな。こういうのも良い。 -- 2010-08-06 21 26 34
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/3142.html
人里から離れた森の中、あるゆっくり一家がいました。 まりさとゆちゅりーの夫婦に、二匹ずつの子供達です。 「じゃ、いってくるね」 「むきゅ、きをつけてね」 「わかってるよ。ぱちゅこそこどもたちのめんどうをおねがいね」 「こっちはだいじょうぶだからはやくかえってきてね」 「おとうしゃんがんばってね~」 「ごひゃんまっちぇるからね~」 「いってらっしゃ~い」 「きをちゅけてね~」 「まかせてね!!」 何時ものように子供達はご飯を取りに行く親まりさを見送って、親ゆちゅりーは安全な巣の中へ子供達を入れて世話をします。 それがこのゆっくり達にとっての日常なのです。 いつものように適当に餌を集め帽子の中へ入れていく親まりさ。 大きいまりさの帽子ですが、この森には食べられるものが沢山ある為すぐに帽子の中は一杯になってしまいます。 一杯になったらご飯集めは終わりですが、すぐには帰りません。 必ず寄らなければならない場所があったのです。 まりさが来たのは巣の近くにある川でした。 川へ着いたまりさは帽子を外し、中に入っていたご馳走である百足を銜えて川へ投げ入れます。 投げ入れた後、まりさは静かに目を閉じて昔の事を思い出します。 昔、まだまりさがゆちゅりーよりも大好きだったれいむが生きていた頃です。 普段仲の良い三匹ですが、まりさはれいむに恋をしていました。 やんちゃな自分にいつも付き合ってくれたれいむ。 怪我をした自分を家族の元まで運んでくれたれいむ。 ゆちゅりーも一緒にいたけれど、それでもまりさはれいむが好きでした。 ですが、れいむは死んでしまいました。 3匹で水を飲みにこの川へ来たときに、れいむはうっかり川へ落ちてしまったのです。 帽子に乗ってまりさも必死に追いかけましたが、残念ながら追いつく事が出来ませんでした。 そして、れいむはまりさの元から永遠にいなくなってしまったのです。 まりさは落ち込みました。 なんでもっと早く漕げなかったのか。 なんで自分ではなくれいむが落ちたのか。 過ぎた事を悔やんでも意味はないと分かっていても、まりさは悔やむ事を止める事はできませんでした。 本当にまりさはれいむが好きだったのです。 何も食べず、飢えて死ぬことをまりさは選びましたが… それは許されません。 いつも一緒だったゆちゅりーが、弱い体に鞭打って食べ物を運んでくれたのです。 何度もまりさが拒んでも、ゆちゅりーは食べ物を運ぶのをやめませんでした。 例え食べなかったとしても、ゆちゅりーによって無理やり食べさせられました。 ゆちゅりーの手で生かされることで、あれ程死のうと思っていたまりさの思いは簡単に薄れてしまいました。 いなくなってしまったれいむよりも、今いるゆちゅりーを大切にする事を決めました。 二人はすぐに一緒に住むことを決め、子供も作りました。 でも、まりさはれいむの事を忘れたわけではありません。 今も食べ物を集め終えると、お供え物として手に入れた食べ物の中から一番のご馳走を川へ投げ込むのです。 今日もまりさはれいむの事を思い出します。 大好きだったれいむの声、笑顔、もう見る事も聴く事もできないれいむの姿を思い浮かべます。 でも、今日は違いました。 「まりさ… おきてまりさ…」 目を閉じていたまりさにれいむの声が聴こえてきたのです。 慌てて飛び起きようとしましたが、何かに押さえつけられているのか動くことも目を開けることもできません。 「れいむなの!? いきてたんだね!! まりさはれいむがいきててうれしいよ!!」 まりさは唯一動かせる口で、れいむが生きていた喜びを精一杯伝えます。 「まりさ、ごめんね… れいむはもうしんじゃったんだよ…」 「うそだよ!! まりさにはちゃんとれいむのこえがきこえるよ!!」 「うそじゃないよ… れいむはほんとうにしんじゃったんだよ…」 「うそだうそだうそだ!! うそをつくれいむはまりさはきらいだよ!!」 「いいよ、きらって。れいむはまりさにきらいになってほしくてきたんだから」 「え?」 突然のれいむの言葉にまりさは驚きました。『きらいになってほしくてきた』、れいむが何でそんなこと言ったのか分からなかったのです。 「あのね、れいむはもういないから… れいむをわすれてまりさはぱちゅとのこどもたちをたいせつにしてあげてね」 「やだよ!! まりさはれいむがすきなんだもん!!」 「でも、もうれいむはそばにいられないんだよ。だから、まりさはそばにいるぱちゅとこどもたちのそばにいなきゃだめだよ…」 「なんでぞんなごどいうの!! ぞんながなじいごといっだらやだよ!!」 「ごめんね… もうおわかれだからね…」 まりさには分かりました。れいむの声が徐々に離れていくことを。そして、この声が聴こえなくなったられいむにはもう会えないのだと… 「れいむうううううううううううううううううう!!!! いっじゃだめだよおおおおおおおおおおおおおお!!!!」 「じゃあね、まりさ… ぱちゅたちをたいせつにね…」 「だめだよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」 まりさが叫びます。れいむと一緒にいたいから… ですが、その思いは叶いません。 目を開けられるようになった時にはれいむの姿はどこにもなく、日が沈んで薄暗くなってきた森だけがまりさの目に映りました。 まりさは諦めて餌を持って巣へ帰りました。れいむの言葉を心の中で繰り返しながら… 巣へ帰ったまりさを、ゆちゅりーが出迎えます。いつもは日が沈む前に帰ってくるのに、帰りが遅いから不安だったのです。 「まりさ、おそかったけどだいじょうぶ?」 「だいじょうぶだよ… ごはんはちゃんとあるから、みんなでたべてね…」 「まりさはどうするの?」 「ちょっとかんがえたいことがあるからさきにやすむね…」 そう言ってまりさは巣の奥へ行ってしまいました。 ゆちゅりーは心配でしたが、子供達の世話があったのでまりさを放っておくことにしました。 まりさがまだれいむを忘れられていないことを知っていましたし、毎日まりさがれいむの亡くなった場所に行っていることも知っていたからです。 偶々れいむの事を思い出してナイーブになっているのだろうと、ゆちゅりーは判断しました。 「おかあしゃんごはん~」 「はやくちょうだ~い」 「むきゅ、いまあげるからね~」 とにかく今は子供達の世話をするのが肝心なのだから。 夜遅く、ゆちゅりーはまりさに圧し掛かられて起きました。 「だめよまりさ、こどもたちはまだちいさいからもうすこしおおきくなってからじゃなきゃ…」 こんな時間にする事といえば、子供を作ることしかないとゆちゅりーは思いました。 でも、まだ巣には小さな子供しかいませんし、これ以上増えては自分だけで世話をするのは厳しいと思いまりさを窘めます。 ですが、まりさはゆちゅりーに圧し掛かるのを止めません。 それどころか、徐々に力を込めていきます。 「むきゅ!! まりさいいかげんにしてね!! ぱちゅだっておこるよ!!」 止める気のないまりさにゆちゅりーは大きな声を出して注意します。 しかし、それでもまりさはやっぱり止めません。 まだまだ力を込め続けて、ゆちゅりーの薄い皮も段々裂けて中のクリームが漏れていきます。 「むぎゅううううううううううう!!!! やべでええええええええええええ!!!!」 皮が裂けてしまえばゆっくりは死んでしまう。ゆちゅりーはまりさに必死に懇願するが、まりさは止めようとしなかった。 「ねえ、ぱちゅりー… きょうまりさはれいむにあったんだよ?」 「む、むぎゅうううううううううう?」 これ以上皮を破かせないために必死に体を膨らませているゆちゅりーにまりさは話しかけた。 「れいむはね、ぱちゅとこどもたちといっしょにいてあげてっていったんだよ…」 まりさの言葉をゆちゅりーは理解することができなかった。何故なられいむはもう死んでいるから会えるわけがない。 そう、ゆちゅりーがれいむを川へ突き落としたのだから。 ゆちゅりーが大好きなまりさはれいむの事が好きだった。だから、ゆちゅりーは水を飲んでいるれいむを川へ突き落としたのだ。 後は弱ったまりさを世話すれば、思ったとおりにまりさと一緒になることができた。 今もまだれいむを想うのは不快だったが、同時に仕方ないとも思っていた。 だが、まさかこんな事になるなんて… 亡くなったれいむをまりさがこんなにも想っていただなんて… 「れ、れいむはしんだのよ!! まりさはゆめをみたのよ!!」 「ううん、あれはほんとうにれいむだったよ。だから、まりさはれいむといっしょにいたいから…」 まりさが視線を動かしたので、ゆちゅりーもそちらを向く。 そこには、4匹の子供達の、残骸があった… 「だからね、みんなころしたんだよ」 まりさが跳ねる姿はゆちゅりーの目には映らなかった。 ゆちゅりーの目に映るのは、潰れた4匹の子供達だった… 「いやあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」 「れいむ、まっててね!!」 ゆちゅりーと子供達を潰したまりさは川を目指していた。 「すぐいくからね!! だからまっててね!!」 何度も転んでも、すぐに起き上がって飛び跳ねる 「れいむ、いまいくよ!!」 川へ辿り着いたまりさは躊躇わずに飛び込んだ。 水に揉まれながら川に流されていくまりさ。 次第に皮はふやけ、溶け出した餡子を啄ばむ為に魚が群がりだす。 だが、まりさは微笑んでいた。 これでやっとれいむに会えると… 森の中、一人の人間と、それに抱えられる1匹のゆっくりがいた。 ゆっくりは悲しそうな顔をしているが、だけどどこか晴れ晴れともしている顔だった。 「なあ、これで良かったのか?」 人間がゆっくりに声を掛ける。 「おにいさん、これでいいんだよ… れいむはふたりともだいすきだから、まりさはもうれいむをわすれてぱちゅりーとしあわせにならなきゃだめなんだよ…」 「そっか…」 このれいむはまりさが大好きで、ゆちゅりーが川へ突き落としたれいむだった。 川へ突き落とされたれいむは、幸いにも魚に食べられる前に偶々釣りをしていたこの人間の手で釣られたのだ。 皮が釣り針で破れてしまったので、治療の為に森へ帰るのが遅くなってしまった。 だが、森へ帰ったれいむは見てしまった。つがいになった2匹と、いまだに自分を引きずっているまりさをだ。 今自分が2匹の前へ出て行ってしまったら、この二匹の関係はきっと崩れてしまう。 だから、人間に手伝ってもらってまりさと別れの挨拶をしてきた。 これでもう、まりさは自分を忘れてぱちゅりーと幸せに暮らすだろう… それは大変喜ばしい事なのだが、忘れ去られてしまうと思うと悲しかった。 でも、これで良かったのだ。 2匹にとって自分はもう死んだゆっくりで、お兄さんの言葉に甘えて自分はこのお兄さんと一緒に暮らさせてもらえばいい。 これで良かったのだ… 「家帰ったらさ、パーティーしようか?」 人間が口を開いた。 「お前はもう俺の家の一員なんだからさ、もうあの2匹は忘れてお前は新しく生きていけばいい」 「おにいさん、ありがとね…」 人間の言葉を嬉しく思い、堪えていた涙が零れだす。 「れいむね、いっしょうけんめいべんきょうして、おにいさんのためにりっぱなかいゆっくりになるよ!!」 「ああ、応援するからな」 今はまだ2匹を忘れることはできないけど、お兄さんの為に頑張ればいつか忘れることはできる。 忘れるという事は卑怯な事かもしれないけど、れいむは少しでも早くあの2匹の事を忘れたかった。 忘れることができれば、心の底から祝う事のできないこの醜い思いも忘れることができるのだから… こんな駄文を最後まで読んでいただき本当にありがとうございます。本当にお目汚し失礼!! 書いた作品 ゆっくりいじめ系352 虐められるゆっくり ゆっくりいじめ系382 ある馬鹿なゆっくりの話 ゆっくりいじめ系394 きめぇ丸 ゆっくりいじめ系421 めーりんとこうりん ゆっくりいじめ系488 ゆっくり飼ってます ゆっくりいじめ系497 携帯でチマチマ書いてみた ゆっくりいじめ系571 みんなで食べよう ゆっくりいじめ系572 きめぇ丸その後 幽香×ゆっくり系9 ある馬鹿なゆっくりの話2 ゆっくりいじめ小ネタ125 虫眼鏡 ゆっくりいじめ小ネタ128 ゆっくりが大好きだ!! ゆっくりいじめ小ネタ140 ガラス fuku2010 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/futabayukkuriss/pages/1243.html
喋るな 7KB 制裁 自業自得 家族崩壊 ツガイ 野良ゆ 赤子・子供 ゲス 現代 虐待人間 オリジナル性皆無… 「ゆっくりしていってね!!!」 そんな甲高く耳障りな声で、男は午睡から目を覚ますハメになった。 初夏の日差しが暖かな庭先。 ロッキングチェアの背から、男は不機嫌そうに上体を起こす。 足もとには下膨れ饅頭どもがいた。 成体のれいむとまりさの番。 そして子ゆっくりと赤ゆっくりが合わせて十数匹。 「ゆっ! やっとめをさましたんだぜ!?」 「ここをれいむたちのゆっくりぷれいすにするよ! ジジイははやくでていってね!」 「あまあまもってこいジジィー!」 「クチョジジイははやくちんでね! このイシュしゃんはまりしゃのたかりゃもにょにしゅりゅよ!」 好き勝手にがなり散らすゆっくりたち。 無論、こいつらは男が飼っているゆっくりなどではない。 野良のゲスゆっくりだ。 男は溜息を吐いて立ち上がる。 それを見てゆっくり達はゆへへと締まりのない笑みを浮かべた。 「それでいいんだぜ! さっさとまりささまのしかいからきえるんだぜ!」 「ゆぷぷ! おお、ぶざまぶざま!」 「はやくあまあまもってこにゃいとこりょすよ!」 「まりさのぷくーにおそれおのろいたんだぜ!」 「ゆっくちちね! ゆっくちちね!」 十数匹のゆっくりが自分本位にわめいている。 その五月蠅さに男は顔をしかめ、腕を高く振り上げた。 「ゆっ? なにしてるのジ――」 成体れいむの言葉は最後まで紡がれることはなかった。 男の繰り出した手刀がれいむの体の半分にまで食い込み、中枢餡を破壊したのだ。 あまりの惨劇に驚愕で声も出ない周りのゆっくり達。 ようやく辺りが静かになったのを確認し、男は口を開く。 「お前ら――」 「ゆぎゃああああああああああああ!??? でいぶうううううううううううううううううううう!!???」 「おぎゃあぢゃんぎゃああああああああああ!??」 「どぼじでごんなごぢょぢゅるにょおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!??」 静寂はすぐにゆっくり達の慟哭で破られた。 目から滝のような涙を流すゆっくり達。 十数匹の泣き声が重なり、鼓膜を劈かんばかりに辺りに響き渡る。 「静かにしやがれええええええええええええ!!!!」 ドン、と地面を踏みつける男。 その振動が伝わったのか、ゆっくり達が黙る。 その隙を見逃さず、男は言う。 「次に喋った奴は殺す! いいな!? 喋るな!!」 「ゆ――」 「俺は喋るなと言ったんだ!!」 反論しようとしたのか、泣き声をあげようとしたのか。 声を出した赤まりさを男は瞬時に踏みつぶした。 「にゃにしゅ――」 「喋るな!!!」 食ってかかった赤れいむを、これまた一瞬のうちに踏みつぶす男。 ここに至ってゆっくり達は人間の強さを理解したようだった。 親であるまりさはしーしーを垂れ流し、声を上げずに涙を流した。 子ゆっくりと赤ゆっくりも同様に、ぷるぷると震えながら地面をしーしーで湿らせた。 男はその様子を見て、ようやく一心地ついたかのように表情を緩めた。 「てめーらよおおおお……」 ぶんぶんと頭を振ったのち、男は親まりさを睨みつける。 「人が気持良く眠ってるのをなんで邪魔しやがったわけ?」 「…………」 まりさは涙を撒き散らしてぶるぶる震えるだけだ。 男はチッと鋭く舌打ちし、三編みされたもみあげを掴んでまりさを持ち上げる。 その痛みにまりさはぎゅっと目を瞑って耐える。 「ったく、ふざけんじゃねぇぞ!」 もみあげを掴んだまま遠心力をつけ、男はまりさを地面に叩きつけた。 顔面から地面に突っ込んだまりさは前歯を空中に飛散させる。 それでも声は出さなかった。 男は少しまりさに感心した。 前歯を折られるほどのダメージを受けて、それでも呻くことすらないとは感嘆に値するだろう。 が、それは更に男を苛立たせる結果となる。 こうなったら、意地でもこいつに声を上げさせてやろうじゃないか。 男は視線をまりさから周囲へと向けた。 男から数メートル離れたところに、ゆっくりの子ども達がいる。 こちらに背を向けて、一目散に逃げている最中だった。 「ゆっくちはやきゅにげりゅよ!」 「ジジイにしゅらかてにゃいげしゅおやはゆっくちちんでね!」 「おとうさんはれいむたちのためにしんでね!」 親を捨て石に助かろうとする浅ましき子ゆっくり赤ゆっくり達。 男は悠然と歩を進め、彼奴らの前に足を下ろした。 前方に現れた男を見て、子ども達は恐怖に顔をゆがめた。 「ゆぎゃああああああああああああ!!?」 「にゃんでジジイがこっちにくりゅにょおおおおおおおお!!?」 咄嗟に声を上げたのは子まりさと赤れいむ。 男は二匹を掴みあげ、息つく間もなく握りつぶした。 「喋るなと言ったぞ俺は。あと、逃げても潰すからなお前ら」 手の中で餡子に変わり果てた二匹を、逃げようとしていた子ども達の前に放る。 ミンチ状態の家族だったものを見てしーしーを漏らす子ども達。 「ゆ……ゆぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃっ♪」 突然、赤れいむが壊れたように笑い始めた。 否、壊れたようにではない。 壊れたのだ。 男は指先をその赤れいむの頭に乗せた。 そして徐々に圧迫してゆく。 餡子が押され、顔が真っ赤になる赤れいむ。 口とあにゃるから餡子が勢いよく噴出される。 ゆゆゆゆ…と痙攣して赤れいむは息を引き取った。 子どもたちはその残虐な光景から目を背け震えていた。 親まりさは子どもが殺されるのを歯を食いしばって泣きながら見ていた。 ふん、と鼻をならす男。 恐怖から叫びだすゆっくりはもういないようだ。 ならば、次は搦め手でいこうか。 パンパン、と手を鳴らす男。 ゆっくり達が男に注目する。 男はゆっくり達を見回して言い放つ。 「ゆっくりしていってね」 「ゆっくりしていってね!!!」 「「「「ゆっくちちちぇいっちぇにぇ!!!」」」」 男のゆっくりしていってね発言に反応したのは一匹の子れいむと、赤ゆっくり残り四匹全部だった。 子れいむはハッと我に返り恐怖に打ち震えている。 赤ゆっくり達は「ゆっくちぃ~♪」などと間の抜けた笑顔を浮かべていた。 男は子れいむを掴みあげ、口内に指を滑り込ませた。 そして口を限界まで開かせ顎を外す。 痛みに目を見開き、ぶるぶると痙攣する子れいむ。 男はそんな子れいむの様子など意に介さず、淡々と赤ゆっくりを捕えては子れいむの口の中に無理やり押し込んでいく。 ソフトボール大の子ゆっくりの口の中に、ピンポンボール大の赤ゆっくりが四匹、ぎゅうぎゅうに押し込まれた。 「ゆぎぃいいい!!!」 「くるぢ……」 「げしゅおやはれいみゅをはやきゅたしゅけろおおおおおおお!!!」 「ゆゆゆゆゆゆ……」 口の中に入れられ身動きの取れない赤ゆっくりが口々に苦悶の歌を奏でている。 子れいむは喋ることも動くことも叶わず、ただ全身に脂汗を浮かべていた。 その子れいむを男は庭の地面に埋めた。 軽く土を盛る程度の浅い深度だ。子ゆっくりでも跳ねれば跳び出せるはずである。 だが赤ゆっくりを口に詰められ、限界まで皮の張った子れいむのあんよは動かない。 このままゆっくり死んでいくのみである。 さて、残ったのはあと親まりさと子れいむ一匹、子まりさが二匹だ。 親まりさは必死に逃げようとしていたが、地面に叩きつけられた時の衝撃で全身の餡子に支障を来し、痙攣して動けずにいた。 子ゆっくり達は全力を以て逃げていたが再びあっさりと男に前方を遮られてしまった。 「逃げても潰すって言ったよな俺?」 男が問いかけると、子ゆっくり達は今日何度目になるかもわからないしーしーを漏らした。 目を見開き、ぷるぷると体を横に振る。 助けてください、許してくださいと懇願しているようだった。 「許してやってもいいんだがな~」 男の言葉に子ゆっくり達は希望に目を輝かせた。 「なんて、嘘だよバーカ」 子まりさを一匹踏みつぶす。 希望から絶望のどん底に落とされた子ども達は遂に、 「ゆんやあああああああああああ~~~~~!!!」 「もうおうぢがえるううううううう~~~~!!!」 大声で泣き始めてしまった。 その泣き声の耳障りなことと言ったらない。 男は二匹を持ち上げ、顔と顔を押し付け合わせた。 ちょうどキスでもするような形だ。 「ゆぶぶぶぶぶぶぶ!!!」 「ゆぎぎぎぎぎぎぎぃ!!!」 徐々に力を込めて行く。 「ゆびぃいいいいいいいい!!!!」 「もっぎょゆっぎょりじゅぢゃぎゃぢゃあああああああ!!!!」 圧迫に耐えられず、二匹の体は弾け飛んだ。 男の両手が完全に合わさる。 姉妹の顔を見ながら死ねたのだ、本望だろう。 さて、残るは親まりさ後一匹。 じっくり痛ぶってやろう、と男は口の端を吊り上げた。 痛ぶって痛ぶって、もう殺してくださいと口に出させてやる。 これが、たかがゆっくりが人間様の眠りを妨げた報いだ。 終わり 目覚まし時計に起こされるのさえ不快なのに、 ゆっくりの声なんかに起こされちゃったらヒャッハーしても仕方ないよね。 無声ゆっくりもゆっくりできないけど、声ありもゆっくりできない。 ゆっくりはゆっくりできないよ! 過去作 ふたば系ゆっくりいじめ 566 赤ゆっくりには罰を トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る 根拠はなくても、まあ大体れいむが悪いよね -- 2016-02-29 01 12 54 まりさこれは仕方がない -- 2016-01-07 22 53 44 あっさり系か -- 2014-07-21 16 32 29 これは仕方ない当然 いい作品グット!! -- 2012-07-22 16 08 36 これはwww 床が大変そう…www -- 2011-06-04 06 13 04 後片付けが大変そうです -- 2011-05-10 02 14 52 もっとヒャッハーしようぜ -- 2011-03-24 03 35 13 とてもゆっくりできました!大変面白かったです! いろいろ凝った設定や独創性溢れるSSも面白いですが 私はいわゆるテンプレ展開のSSが一番好きです テンプレとは優れているからこそ残っている先人の英知の結晶ですから また同じテンプレ展開であっても 作者様のクセ、表現、嗜好が違えば全く別作品として楽しむ事が出来ます -- 2011-03-01 12 14 09 ふむ…親まりさかしこいじゃないかw そこかしこさが何処まで持つか楽しみだな。 -- 2010-10-17 21 58 45 眠ってるとこ起こされたにしてはやさしいね。 -- 2010-08-12 07 02 08 わかるよー。 3日間、不眠で仕事➝やっと帰宅できた➝風呂➝布団へGO➝近所のガキがうるさくて眠れない。 うん。殺したくなるよ。安眠妨害は生存権の侵害だよ。 -- 2010-07-15 17 48 48 微妙ぉー -- 2010-06-30 21 35 03 うーん -- 2010-06-20 00 24 58 薄い。 -- 2010-06-09 01 05 13
https://w.atwiki.jp/futabayukkuriss/pages/1393.html
野良ゆっくりがやってきた 42KB ギャグ 飼いゆ 現代 絵師いぢり 微エロ ・餡子ンペ出展『群れ/ハーレム』です。 拡大解釈でがんばってみました。 ・クリスマス&年越しのめでたい雰囲気を狙って 徹底した絵師いぢりを敢行。 『野良ゆっくりがやってきた』 D.O 「ちゅっきり!」 「ゆびぇ・・・じゅっぎり」 「みゃみゃー!もっとしゅっきりしちゃいわー!」 「それじゃあつぎは、あのまりさたちに、とかいはのあいをあげましょうね!」 「「「しゅっきりー!!」」」 「・・・はぁ。いつもどおりのぺにありすか。ネタ切れだなぁ。」 活きのいい野良ゆっくりがいたので観察していたのだが、どうやら時間の無駄だったようだ。 ちなみにぺにありす(ぺにぺに非収納型レイパー)と言えば、この虹浦市内では野良ゆっくり達によって、 殲滅対象になっているレイパーだったりする。 最近では市内で会うことも少なくなったので、それなりに希少とは言えるのだが・・・。 まあ、所詮はレイパーありす、一般的にみればさほど珍しいものでもない。 「今日もネタは見つかんなかったなぁ・・・・・・帰ろっか。」 私の名前は、嘆木 晶。 名前だけではわからないかも知れないが、一応私は女性だ。 ・・・年齢については伏せておこうか。 その方が夢が広がっていい。 ちなみに、私がなんで野良ゆっくりを観察しているかというと、仕事のためである。 私のペンネーム『嘆木 夏彦』と言えば、これでも世間では知らぬもののいない人気小説家だったりするのだ。 2年ほど前に書いた作品『ゆっくりの匣』に至っては、アニメ化、映画化もされており、気鋭の若手として注目されている。 この作品は、私の尊敬する大御所作家、M田一美様にも、 『・・・あんたの小説?そんなのより、私のこと行き遅れとか年増とか、どうなってんのよ。 見なさいよ、この桜色の○×△、どうみても少女臭しかしないでしょお!!大体あんた、私の絵柄だってどう見ても20代・・・』 などと、雑誌上で対談した際に絶賛され、私の代表作として世間では位置づけられている。 ・・・たまたま思いついたゆっくりギャグを書いて、女性下着をかぶった変態編集に投げといただけの代物だったなんて、いまさら言えないけど。 ま、そんなわけで最近私の書いている小説は、予想がつくとは思われるが、『ゆっくり』を題材にしている。 同シリーズも『ゆっくりの夏』『ゆっくりの骨』『ゆっくりの檻』と合わせて4作目、 そろそろ妄想レイパーネタだけではマンネリなわけで、 今も必死になってゆっくりの観察を続けては、ネタ探しをしているところなのだが・・・ 「まあ、そんな簡単に面白いネタなんて見つかんないよなぁ。」 ネタなんてものは、探している時に限って見つからないものである。 今日も不作のまま小学生が下校する時刻となり、私も家に帰ることにした。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 我が家は、私の他にはペットのゆっくり2匹しか住んでいないこともあり、 2階建て7LDKの慎ましい木造住宅である。 ゆっくり小説家のたしなみとして、ゆうかりんも近々飼いたいと思っているので、 庭だけは小学校のプール3つ分程度、申し訳程度に確保しているが。 いずれはもう5~6匹は賢いゆっくりを飼って、温かい家庭の気分を味わいたいものだ。 ・・・ちなみに人付き合いがめんどいだけで、親が死んだとか男嫌いとか、そういう重い背景はない。 「ただーいまー・・・うわっ!な、なんなのこれぇっ!!」 そんな、慣れ親しんだ我が家に帰ってみると、普段はあり得ない衝撃的な光景が目に飛び込んできた。 書斎兼コスプレルームとして使っている一階の和室内が、台風でも飛び込んできたかのように荒らされていたのだ。 本棚に並べられた薄く高価な成人向け書籍(あくまでも創作用資料)の数々は無残に引きずり出され、 タンス最下段の人様にはとても見せられない洋服の数々も、あたり一面にぶちまけられている。 畳の上には泥土がばら撒かれ、ちゃぶ台の上に置いてあった饅頭や煎餅も食い散らかしてあった。 きれい好きの同居ゆっくり達がいる我が家で、この惨状は明らかに尋常ではない。 「なになに、なんなのよぉ。・・・泥棒!?えーき様!!ありすー!!」 もしも泥棒だとしたら、物はともかく我が家の大事な家族達が危険な目にあったかもしれない! 後で思い返してみれば、ホントに泥棒が入っているとしたら、私も大変危険な状況だったのだが、 落ち着きを失っていた私は、とにかく2匹の安否を確認するため、2匹の寝室のある2階に駆け上がったのであった。 20畳ほどあるゆっくりの寝室に駆け上がってみると、我が家の飼いゆっくり、 えーき様とありすは、2匹ともそれぞれの専用ベッドですーやすーやとお昼寝中だった。 「ああ、良かった。」 「ゆぅ・・・くろ~。」 「あ、起こしちゃった?ごめんね、えーき様。」 「しろっ!」 「ゆふぅ~ん。ありすにおめざめのちゅっちゅして~。」 「寝てなさい。」 「おねーざぁん、ありすとのとかいはなあいは、もうさめちゃったのぉぉお!? あのもえあがるような、あついよるをわすれちゃったのぉぉぉおお!!」 「そんな事実は無い。キモくてウザいわ。」 「ひどいわぁぁぁああ!!とがいはじゃないぃぃぃぃ!!」 ありすの方はまた症状が悪化してきたようだが、とりあえず何事もなかったようだ。 とにかくは一安心なわけだが、2匹の無事を確認して落ち着いてくると、ふと疑問が湧いてきた。 「ねえ、えーき様、ありす。お昼寝中に一階でゆっくり出来ない音とかしなかった?」 「むほぉ・・・ごめんなさい。おひるねしててわからないわ。」 「くろ~。」 もとよりこの2匹に防犯など期待していないわけで、むしろ不用意に出て行かなかっただけ、ありがたかったくらいだが。 何が問題かというと、一階に比べ、二階は被害が無すぎる点だ。 それに、一階の被害にしても、泥棒に荒らされたというよりは、動物が入って・・・・・・! ひょっとするとウチにもついに噂のアレが・・・ネタが転がり込んできた!? 「えーき様、ありす。一階に誰かが入って来てるみたいなの。」 「むほ?おきゃくさま?じゃあおちゃをおだし・・・」 「泥棒さんかも。」 「そんなのとかいはじゃないぃぃぃいいいい!!!」 「くろっ!!くろっ!!」 「とにかく一階を見回る必要があるのよ。だから、いつも通りゆンペリアルクロスの陣形でいくわね。」 「ゆっくりりかいしたわ!!」「しろっ!!」 おそらく私の勘は正しいのだが、用心に越したことはない。 こうして私たちは、防御力の高いありすを前衛、私とえーき様を後衛にして、一階の探索へと向かったのであった。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ここで我が家の飼いゆっくり達を紹介しておこう。 まずはえーき様。 半年ほど前の明け方、私が庭で一人、裸エプロンメイドのコスプレ撮影会を楽しんでいたとき、 お腹を空かして庭に迷い込んできたのが出会いだった。 彼女は類まれな感性を持ったゆっくりで、私の新作衣装デザインを見せると、 『しろっ!』『くろっ!』と、イケるデザインか白黒はっきりつけてくれる。 『しろ』と『くろ』しか言葉を話せないとはいえ、ネットとイベント以外では唯一私と趣味を共有してくれる、かけがえのない存在だ。 一方ありすは、彼女が赤ゆっくりの頃からの付き合いである。 購入したのもゆっくりショップではなく、 流行っていたので購入した、『スッパイ赤ゆにご用心!』とかいう変わり種お菓子としてだった。 完全に気まぐれで育て始めたのだが、思いのほか世話焼きで優秀、 ぺにぺにを器用に使って家電製品を操り、炊事洗濯なんでもこなす、私よりよほど優秀な主婦になってしまった。 ただ、最近はTV、特に昼ドラやら韓流ドラマに夢中なご様子で、影響を受けすぎて時々言動がおかしくなる。 こんな頼りになる2匹を連れて一階に戻ってみると、先ほどまでは聞き逃していた物音や話し声が聞こえてきた。 「むーちゃむーちゃ!ちあわちぇー!!」 「ここはとってもゆっくりできるね!」 「ゆっくち!ゆっくち!」 「ゆーん、そうだよ!ここをれいむたちのおうちにしようね!」 「やっちゃあ!れいみゅも、とってもきにいっちゃよ!」 ・・・・・・。 部屋には、成体れいむ一匹と、その子供であろう赤れいむが一匹いた。 お菓子をむさぼり食う2匹は、比較的清潔にしてるようではあるが、明らかに野良。 存分に腹ごしらえをしたらしく、母れいむはともかく、 赤れいむはとぐろを巻いた蛇のようなキモチワルイ体型になっている。 そんな2匹が今まさに、巷で話題の『おうち宣言』をしようとしているところであった。 「ここはれいむたちのおうちだよ!ゆっくりしてい・・・」 「むほぉ!!なにいってるのぉぉおお!ここはありすとおねーさんだけの、あいのすなのよぉぉおおお!!」 「「ゆゆっ!!」」 危なかったが、タッチの差でれいむ親子のおうち宣言を失敗させることに成功した。 ・・・まあよく見てみると、部屋に置いてあった円筒形ゴミ箱を横倒しにして、 親子ですっぽり中に入って宣言していたので、どうもそこをおうちにしようとしていたようだが。 うーん、ま、どっちにしても迷惑ではあったからいいか。 「くろっ!くろっ!くろーっ!!」 「ごめんなざい・・・ありすがいなかものだったわぁ・・・」 ちなみにありすは今、とっさに出た叫びの中とはいえ、家族の中で除け者にしてしまったえーき様に説教を食らっている。 なので、野良の相手は私の仕事だ。 さてさて、家を荒らされた分程度には面白いネタを提供してくれたらいいんだけど。 「ねえ、れいむ。わかってると思うけど、ここは私達のおうちなの。・・・そのゴミ箱もね。」 「ゆぅぅ、ゆっくりりかいしたよ。」 「大体、どっから入って・・・ああ~窓割ったのね。結構高いのに。」 「ゆゆっ!ちがうよ!とうめいなかべさんは、しらないにんげんさんがわったんだよ! れいむたちはそこからはいっただけだよ!」 「うーん・・・まさか本当に泥棒も入ったのかしら。おちびちゃんの方は何か見なかった?」 「しらないにんげんしゃんが、いししゃんをつかってわっちゃんだよ。」 「正直に言ってくれたらあまあまあげるから。」 「みゃみゃがわっちゃよ!」 5秒後、母れいむの顔面には、私の手のひらの跡がくっきりとついていた。 「嘘つきは嫌いよ。」 「ごべんだざい・・・」 「まったく、窓のこんな低い場所を割る人間なんていないわよ。それにお菓子だって食い散らかして。」 「ゆゆっ!!」 何か一瞬考える表情をした母れいむは、カーテンに近づくと、 食べカスだらけのお口の周りをごーしごーしと拭き、 さらに赤れいむのお口の周りをぺーろぺーろときれいにする。 やがて母れいむはうんうん、とうなずくと、眉をキリッと引き締めてから一言。 「ゆっ!れいむたちはあまあまなんてたべてないよ!」 10秒後、母れいむの顔面の中央には、私の拳大のくぼみが出来ていた。 「次嘘ついたら穴があくから。」 「もう、うぞづぎまぜん・・・。」 どうやら人間との力関係を理解しているだけ、マシといえばマシではあるが、 その餡子脳を嘘でごまかす方向に使うのは気に入らない。 ちょっとお仕置きが必要かも。 「まったく、どうやって償ってくれるのかしら。それともお仕置きしてあげようか?」 「ゆぴぃぃぃ!おしおきしゃんはゆっくちできにゃいぃぃぃ!!」 「ゆぅうう・・・そうだよ!だいじょうぶだよ!おわびにれいむたちが、とってもゆっくりさせてあげるよ!」 「ふむふむ、何かくれるの?」 「れいむたちをかいゆっくりにしてね!!とってもゆっくりできるよ!!」 「やだ。」 「・・・・どぼ・・・ぢで・・・?」 「え?だってそれ、全然ゆっくり出来ないし。」 「ゆ・・・ゆ?だって、かいゆっくりになったら・・・れいむたちが、とってもゆっくりできるよ・・・・ゆ・・?」 「えーと・・・それがどうして、私をゆっくりさせてくれることに?」 「ゆ・・・ゆ・・・・?」 れいむ親子は、心底不思議そうにお互い顔を見合わせたり、首をかしげて見たりしている。 うーん。 ああ、あれだろうか。 こんな可愛いれいむ達がゆっくりしてるところを見れたら、 人間さんもとってもゆっくり出来るね! とか。 あらためてこの親子の瞳を見ると、その瞳がとても澄みきった美しい物であることに気付いた。 純粋で汚れを知らず、知性などという不純物の欠片も映らない、美しい瞳だ。 そうだ。きっと、このれいむ親子は、自分達が美しく、とてもゆっくりした存在であることに、 全く疑いを持っていないのだろう。 多くの一般的な人間から見れば、ひたすら自分勝手で自惚れた、不快な汚物に映るかもしれない。 しかし、このゆっくり達に悪意や醜悪な思惑があった上での言動でないことは、 多くのゆっくりを見てきた私にはわかる。 なんだか、このれいむ親子が急に可愛らしく見えてきた。 野良といえば、えーき様だって元野良だ。 それに、飼ってやろうと思えば、ウチには十分すぎる余裕がある。 とはいえ、やはり簡単に野良を拾うというのも・・・うーん。 「ゆぅぅ・・・。ゆゆっ!わかったよ、おねーさん。」 「うーん・・・、うん?何が?」 「ゆふん。おねーさんもすきだねぇ。ゆふ~ん。」 何を思ったか、れいむが突然こちらにあんよ、というかあにゃるとまむまむを向けた。 「ちょっとだけなら、あじみしてもいいんだよぉ~。」 ・・・・・・・・・。 「醜悪!!」 ぶすりっ!! 「ゆっ・・!ゆぎゃぁぁぁああああ!!!」 「あ、やりすぎた。」 一瞬本気で頭にきたせいで、母れいむにうっかり手加減抜きで貫手を食らわしてしまった。 母れいむの腹に私の左手が手首まで突き刺さっている。 「れいむのゆっくりしたまむまむがぁぁぁああああ!!!」 訂正。れいむのまむまむに突き刺さっている。 「ゆぁぁぁああ!!いじゃいぃぃぃいいい!ぬいでぇぇぇええええ!!!」 「ああ、ごめん、ちょっと本気になっちゃって・・・えい!」 ずぼっ! 手を引き抜いても、餡子がボロボロ出てくることはなかったので、どうやら裂けたりはしていないようだ。 「ゆぁぁぁ。れいむのまむまむ・・・」 「わぁ、くぱぁってしてる・・・ごめんね。」 「れいむのばーじんが・・・もうおよめにいげなぃ・・・」 「ホントごめん。そんなつもりじゃなかったのよ。」 「でいぶ、だいずぎなまりさのために、だいじにどっでだのにぃ・・・」 「そうだったの・・・わるいことしたわ。」 ゆっくりは貞操観念というか、そういう点はえらく人間に近い感覚を持っていると聞く。 私の一時的な激情で大切なヴァージンを奪ってしまったとなると、いくら野良とはいえ、申し訳なさを感じてしまう。 「ゆぅ、ほんとにごめんっておもってる?」 「思ってる、思ってる。・・・ゴメン。」 「・・・じゃあ、れいむたちをかってよぉ。」 「そんなこと言っても・・・」 「ゆぁぉあぁああん!!やっばりごめんっでおもっでないぃぃぃいいい!!」 「うーん。なんか責任感じちゃうなぁ。・・・わかったわよぉ。悪さしないって言うなら、飼ってあげても・・・」 「ゆわーい!!みゃみゃ~やっちゃね!!」 「・・・・・・ママ?」 それから5分、私は仰向けにした母れいむに馬乗りになって、顔面に拳を叩きこみ続けている。 「嘘はっ!ダメってっ!言ってっ!るっ!でしょっ!」 ぼすっ!ぼすっ!ぼすっ!ぼすっ!ぼすっ!ぼすっ!ぼすっ!ぼすっ! 「やべっ!ごべ!な!ざい!ゆべっ!べぁ!」 「ゆあーん。みゃみゃをいじめにゃいでー。」 「おねーさん!やめてあげてぇぇぇ!そんなおねーさん、とかいはじゃないわぁぁああ!!」 「くろーっ!くろーっ!」 「ごべんだざい・・・」 「まったく。さっきから嘘ばっかり!私だから生きてるけど、普通ならとっくにゴミ箱行きよ!」 「ごべんね、おねえさん・・・。でぼ、れいむはどうじでも、おねえさんのがいゆっぐりになりたがっだんだよ・・・。」 「ふーん。まあ、野良なら当然だと思うけど。・・・私?なんで私の?」 これまでの態度からして、ウチに侵入したのは、全くの偶然だと思ってたけど。 「そうだよ。れいむは、まえはとってもゆっくりしたまりさといっしょにくらしてたんだよ・・・でぼ、でぼぉぉぉおお!!」 「落ち着いて。ゆっくり話して。」 「まりさは、とってもかりがじょうずで・・・おちびちゃんもうばれで・・・でぼぉ・・・。」 さっきまでは、いかにもゆっくりらしい、ふてぶてしい表情をしていた母れいむ。 しかし、今目の前にいるゆっくりは、雨にぬれた小鳥のような弱弱しさと疲労しかうつらない。 いつしか、えーき様も、ありすも、赤れいむも、母れいむの苦悩に満ちたゆん生の物語に、真剣に耳を傾け始めていた。 母れいむは話し方が下手で、時系列が行ったり来たり、同じことを繰り返してお話していたが、要約すると以下のような内容だった。 れいむは、元々とある森のゆっくりとした群れで、長まりさとつがいのれいむの子供として生まれた。 しかし、群れのゆっくりプレイスは、ある日突然現れた人間さんによって奪われる。 木は切り倒され、泉は埋められ、土地も家も全てを失う中、長まりさと戦士達は必死で人間さんに立ち向かった。 しかし、人間さんは強く、人数でも群れの戦士達を上回っており、長まりさを含め、全ての戦士達は滅ぼされた。 長まりさは、最後の戦いに赴く前に、れいむにこう言って別れを告げた。 『おとーさん、ちょっととおくに、おしごとにいくからね。おちびちゃんは、おかーさんとたくさん、ゆっくりしていってね』 群れの母ゆっくり達は、人間さんに対抗することの不毛さを学び、思い思いにその地を去って行った。 ある者は森の奥へ、ある者は近隣の町へ、ある者は、はるか遠くの地へとあるであろう、真のゆっくりプレイスへ。 れいむは、自分の母れいむを含めた小さな集団に同行して、この町までやってきた。 しかし、ついに心労から体を壊した母れいむは、あんよを動かすことが出来なくなってしまう。 同行していた集団は、この地はゆっくり出来ないと言い、母れいむをおいて旅を続けると言う。 しかし、母を身捨てることが出来ないれいむは、一緒にこの町に残って生きることを選んだ。 町は厳しい。 食料もほとんどなく、おうちとなるような場所には先住ゆっくりや野良猫達がいた。 そのような中で、子ゆっくりにようやくなった程度のれいむは、必死に母を支えて生きる。 しかし、満足な食料も得られない日々が続く中で、母れいむは病を悪化させ、ついに息絶えてしまった。 母の最後の言葉は、『ごめんね。』だった・・・ 孤独な生活の中でれいむは必死に生き続けたが、所詮はさびしがり屋のゆっくり、じきに耐えられなくなってしまう。 そんな中で出会ったのが、のちに赤れいむの父となる、とてもゆっくりしたまりさであった。 狩りの腕に優れ、囲まれさえしなければ20匹以上の通常種とも戦えるほど強かったまりさ。 まりさの温かい瞳に恋したれいむは、かつて両親がいた頃のような、ゆっくりした家庭を取り戻すことができたのだ。 しかし、それも長くは続かなかった。 ある日、まりさが狩りに行っている時、 (おそらく小学生~中学生くらい?の)人間さんがれいむ達の住んでいた木箱を見つけ、襲いかかってきたのだ。 6匹の可愛いおちびちゃんを、お口に入れて必死に逃れようとするれいむ。 しかし、人間さんは圧倒的な力でれいむを捕え、おちびちゃん達を引きずり出すと、れいむの目の前で1匹づつ命を奪っていった。 次女れいむは腹に穴を開けられ、焼いた砂を注ぎ込まれてゆっくりと渇き死んでいった。 5女れいむは油で温めた金属の玉を口からねじ込まれ、餡子を吐くこともできず、体内からあぶり殺された。 3女れいむと4女れいむは、体を金属線でつながれて綱引きを強要された。 背後には水を入れた皿、2匹の間には固形燃料で火の海が作られる。 一方が助かるためには、もう一方を火の海に引きずりこまなければならない。 結局姉妹は、相手を火の海に落とすことを最後まで拒み、火の海にリボンも顔面もじっくりとあぶられて、 泣き叫びながら黒こげになっていった。 長女れいむは、空き缶の上に座らされ、線香花火を何本も何本も咥えさせられた。 線香花火の下には仰向けに寝かされた末っ子れいむ。 長女れいむは線香花火を動かさないよう必死に耐えるが、背中にライターを押しつけられるたび、体を揺らしてしまう。 線香花火が尽きたときには、末っ子れいむは黒く焦げた穴だらけの姿になって、息絶えていた。 5本束ねて火をつけられた線香花火の下で、末っ子れいむが最後に言った言葉は、 『おきゃーしゃん、おにぇーしゃん、ゆっくちちちぇっちぇにぇ。』だった。 そして長女れいむが命を奪われんとしていた時、奇跡が起こった。 悲鳴をあげてれいむと長女れいむを手放す人間さん。 その背後には、木の枝を口にくわえ、必死に人間さんを打ちすえるまりさがいた。 まりさは言った。 『れいむは、いつまでもゆっくりしていってね。』と。 れいむは、一匹だけ生き残ったまりさとの愛の結晶をお口に入れて、必死に逃げのびたのであった。 それから夜になり、れいむがまりさと別れた場所に帰ってみると、そこにはまりさだった何かと5つの小さな饅頭が残されていた。 まりさはあの後人間さん達に捕まり、あにゃるから打ち上げ花火をねじ込まれ、何度も、何度も、何度も体の中を焼かれていったのだ。 最後にはあにゃるの周りが焦げてボロボロに崩れ、眼窩やノドから打ち上げ花火が飛び出しても。何度も。何度も。 だが、かつてまりさだったモノの表情には、それでもわずかに笑顔が浮かんでいた。 それは、体内の火傷のせいで表情がひきつっただけ、あるいはれいむの気のせいだったかもしれない。 しかし、れいむはまりさが最後に安らかに逝ったのだと信じていたようだった。 まりさを失ってから、れいむはしんぐるまざーとして精一杯赤れいむを育ててきた。 しかし、有能で自立した成体ゆっくり達でさえ生きるには過酷な人間の町。 森で生まれた上、狩りに慣れないれいむが、一匹とはいえ赤ゆっくりを育てるのは至難の業だった。 日に日にやつれ、衰えていくれいむ親子。 このまま冬を迎えれば、待っているのは死。 それどころか、冬まで生き延びることすらできるのだろうか。 ・・・そんなある日だった。 れいむが私、お姉さんと出会ったのは。 人間さんに極力出会わないように隠れ住む野良ゆっくり達。 その薄暗く汚い住処のなかに、突然やってきた人間さん。 野良ゆっくり達は、ついに自分達の最後の住処も奪われるのかと絶望した。 しかし、ほんのりと甘い香りをまとい、優しい微笑みを浮かべたお姉さんは、 野良達に声をかけ、談笑し、時にはわずかながら食べ物もくれていた。 遠くからその情景を目の当たりにしたれいむ親子は、身の危険も忘れ、 お姉さんを尾行して、おうちを突き止めた。 危険を顧みず庭に侵入し、おうちの中を覗き込むと、 そこには、2匹の美しいゆっくりとお姉さんが仲良く暮らす、なんともゆっくりした光景があった。 危険も、苦しみも、愛する者を失う恐怖も存在しない世界。 れいむはその夢のような情景を目の当たりにしながら、一つの言葉を思い出した。 ・・・・・・『飼いゆっくり』 ゆっくりしていない人間さん達、その中に稀に生まれるゆっくりした人間さん。 彼らは、ゆっくりと共に暮らし、食事と、安全なおうちと、温かい愛情を与えてくれる。 人間さんと共に暮らすゆっくりを、人間さん達は『飼いゆっくり』と呼び、 誰も傷つけることができない特別な存在として扱う。 ただし、そのゆっくりした人間さんを見分けることは非常に難しく、 上手く行く可能性は極めて低い。 相手を間違えれば、待っているのは確実な『死』。 れいむはこれまで失ってきた、愛するゆっくり達の最後の言葉を思い出した。 『たくさん、ゆっくりしていってね』 『ごめんね』 『おきゃーしゃん、おにぇーしゃん、ゆっくちちちぇっちぇにぇ。』 『れいむは、いつまでもゆっくりしていってね。』 ・・・・・・れいむは、自分が信じたお姉さんに全てを賭けることを決意した。 ・・・私についての描写が非常に美化されている内容ではあったが、心当たりは確かにあった。 小説のネタ発掘のため、野良に対するインタビュー調査をしたことがある。 家にはゆっくりが2匹もいるので、香水やシャンプー、芳香剤の類も、 いつのまにかゆっくりの好みに近い香りのモノを使うようになってしまっていたようだ。 母れいむが今日、勝手に家に侵入し、部屋を荒らしまわったのは確かに悪いことではあったが、 飼いゆっくりとしての教育を受けていない以上、ある意味では仕方のないことだったのかもしれない。 なにより、日頃から見かける、脆く儚く散っていく野良ゆっくり達に、 そのようなドラマがあったことにあらためて気付かされ、私達はいつの間にか大粒の涙を流していた。 「ゆぁぁぁ・・・がわいぞうだわぁぁぁああ。おでえさん、れいむをがっであげでぇぇぇ。」 「しろぉぉぉ・・・しろぉぉぉおおおお!」 「うん、・・・ぐすっ・・わかったわ。れいむ、おちびちゃん。ご両親とまりさの分まで、ここでゆっくりしていってね!」 「おでえざん、ありがどぉぉぉおおお!」 「ゆっくちー!あみゃあみゃ!あみゃあみゃ!」 「ええ、そうね!今日は新しい家族が出来たお祝いに、すっごいごちそうを用意しないとね!」 「ありすもぺにぺにによりをかけて、とかいはなごちそうをつくるわ!」 「しろー!」 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 「ゆゆーん、まりさのことよんだー?」 「?」×3 台所の方から声がしたかと思うと、帽子がパンパンになるほどお菓子を詰め込んだ、 野良にしては比較的小奇麗なまりさが一匹ぽよんぽよんと跳ねてきた。 「ぐすっ・・ん、あなた、どこのまりさ?」 「まりさは、れいむのだーりんのまりさだよ!」 「・・・?狩りが得意で、ケンカの強い?」 「ゆふぅ~ん。それほどでもあるよぉ~。」 「むほぉ?えいえんにゆっくりしたんじゃ・・・」 「ゆゆっ!?まりさはかんったんにはやられないよ! れいむとはおさななじみだから、よーくわかってるはずだよ。」 「しろ?しろ~?」 「れいむはまりさとおなじで、こうえんでうまれたんだよ! おとーさんれいむも、おかーさんちぇんも、すっごくげんきだよ。」 「ん~、えーと、このおちびちゃんれいむの妹達は?」 「おちびちゃんはひとりっこだよ!!へんなこといわないでね!ぷんぷん!!」 「・・・・・・・・・。」×3 「れいむー。やさしそうなおねーさんにかってもらうっていってたからきたのに、 このおねーさん、へんなことばっかりいうよ。どうしたの? まりさも、かいゆっくりになって、はやくあまあまさんがたべたいよ!」 「失せろ!!!」「おそらゆべぇっ!!!!!」 れいむはこの日、お空を飛んだ。 我が家の玄関から門まで。 0.3秒ほど。 「ゆゆっ!おねーさん、もうやめてあげてね!れいむがまためいわくかけたなら、ゆっくりあやまるよ!ゆっくりごめんね!!」 「はぁっ!はぁ・・・ふぅ。あなたはいいよ。でも やっぱ飼いゆっくりにはできないわ。」 「ゆぁーん。ゆっくちやくそくしたにょにー。」 「だめだよ、おちびちゃん。むりやりはゆっくりできないよ。おねーさんにもじじょうがあるんだよ。」 「ゆぇぇん・・・ゆっくちりきゃいしちゃよ。」 「むりいってごめんね、おねーさん。まりさたちはゆっくりかえるよ。」 「ゆっくちしゃようにゃら!」 「はいはい、さよなら。」 はあ・・・疲れた。 それにしても、まりさの方は比較的礼儀をわきまえてたなぁ。 ああ言う子なら、ホントに飼ってあげてもよかったのに。 でもあの家族付きじゃあねぇ。 それに謝ってる割には、お帽子の中にちゃっかり我が家のお菓子類を満載して帰っていったし。 野良って一筋縄ではいかないわ。 そんなわけで、いつの間にやら日が暮れた外に野良一家を放りだして、 玄関のドアを閉めると、ありすが私のスカートの中を覗き込むように、 足元にすり寄り、私を見上げながら話しかけてきた。 「ねぇ、あきらさん。あきらさんってばぁ。」 「キモチワルイからおねーさんって呼びなさい。何?ありす。」 「おそとはもうよるだったわ。いくらのらでも、いまおそとにおいだすのは、とかいはじゃないわ・・・。」 「えぇ?でもねぇ。」 「それにおちびちゃんだっていたし・・・。おうちのなかとはいわないから、おにわにでもおいてあげて。」 「えー?でもなぁ。」 ちらりと部屋に目をやると、思いっきり割られた窓ガラスが見える。 「またあんな事されちゃ、たまんないわよ。」 「でもでも・・・おねえさぁん。」 普段は割と素直ではあるが、ありすは時々、妙に食い下がってくることがある。 大抵の場合、赤ゆっくりや子ゆっくりが絡んだ状況でこうなりやすい。 飼いゆっくりは飼い主の望まない子供を作ってはならない。 それは、人間がゆっくりに行う調教の、基本中の基本だ。 私も、別にありすに子供が出来ること自体は悪いと思わないものの、 そこらの野良と勝手にすっきりーしてこられては迷惑なので、やはりすっきりー禁止で通している。 だが、もはや成体となって随分経つありすは、やはり母親への憧れがあるのだろう。 町で赤ゆっくりを見かけるたび、物欲しそうな瞳で、赤ゆを目で追う。 「そうは言ってもねぇ。えーき様ぁ。」 「・・・・・・しろっ!」 「まったく、えーき様まで。みんな甘いわねぇ、ホント。・・・今夜だけだからね。」 「ゆわーい!さすがおねーさん!とってもとかいはだわぁ!」 「しろっ!しろっ!」 結局、私が一番甘いのかもしれないなぁ。 少し時間は経ってしまったが、多分ダメージを負ったれいむを連れてなら、それほど遠くには行っていないだろう。 そう思い、私はえーき様を右手で抱え、ありすをサッカーボールの携帯用ネットに入れて、玄関の扉を開いた。 「ゆっくりできないおねーさんのおうちにうんうんしてあげるんだよ!」 「ゆっくちりきゃいしちゃよ!う~ん、う~ん!」 「ゆっくりやめてね。そんなことしたらおねーさん、ゆっくりできないよぉ。」 「まりさはゆっくりだまっててね!!」 「でも、おねーさん、まりさたちにあまあまさんくれたよ!おぼうしいっぱいだよ!」 「そんなのしらないよ!あのおねーさんは、れいむにゆっくりできないことをしたんだよ!せいっさいだよ!」 「うんうんしゅるよ!しゅっきりー!!」 野良一家は、まだ玄関の前にいた。 「・・・・・・何してるの?」 「くろっ!!ぐろぉぉ~!!くろぉおお!!くろーーっ!!!」 「ごべんだざい・・・。」 「でいぶわるぐないのに・・・。」 「ゆっくちできにゃい・・・。」 ・・・・・・。 「くろーーー!!くろっ!くろぉ!くろぉおお!!」 「ゆっぐりりがいじばじだ・・・。」 「ゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っ・・・」 「もっちょ・・・ゆっぐぢ・・・」 あれから6時間。 ついにえーき様の逆鱗に触れた野良一家は、未だに説教地獄から抜け出せないでいる。 私でも一時間耐えられるかというあの苦行だ。 赤れいむに至っては2度ほど永遠にゆっくりしかけたので、オレンジジュースの点滴を打ちながら説教を受け続けている。 「えーき様ぁ。私もう寝るから、その野良達、お仕置き終わったら庭にでも放りだしといてね。」 「しろっ!」 「ほんじゃ、ありす。寝よっか。」 「ゆぅぅぅ・・・これもおちびちゃんのためよね。すっきりおやすみなさい。」 「お休みー。」 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 翌日。 2階の寝室で目をさましてみると、布団の中、私の股の間にえーき様が潜り込んで寝息を立てていた。 くちゅ・・・・ちゅるっ・・ちゅ、くちゅっ・・・・ 「ふぅ・・ん・・・・んぅ・・ふっ、んぅ・・・」 太ももの付け根、その一番敏感な所でえーき様の柔らかな舌の感触を楽しみながら、 20分ほど1階や庭の物音に耳を傾けていたが、自分の息遣いや濡れた音がうるさすぎるせいか、 昨日の野良一家の声は聞こえない。 出て行ったとは思わないが、昨日の今日では、疲れてみんな寝ているのだろう。 汚してしまったえーき様のほっぺやお口の周りを拭いてあげながら1階に向かうと、 ありすが朝食を作る音と、おいしそうなベーコンの香りが漂ってくる。 はぁ、今日は平和だ。 とりあえず今日の仕事は、昨日めんどくさくなって片づけなかった和室を片づけて、 ガラスを取り替え、それから・・・ そんなことを考えながら、リビングのカーテンをジャッと開けると、 「キャッ!!!何!?」 私の足元あたりに、窓の外側にベットリと顔面を貼りつけた、3つの生首が転がっていた。 「「「ゆっくりしていってね!!!」」」 「あ・・あ、ああ、あんた達、なのね・・・。おはよう。」 昨日の野良一家だった。 元気そうで何より。 「もう、驚かさないでよ。今日は出てってよね。」 「ゆふん!きょうこそは、れいむたちをかいゆっくりにしてもらうよ!!」 ダメだ。平行線だ。 「ありすー!ゴミばさみとゴミ袋持ってきてー!」 「ゆぁぁぁああ!!まってね!れいむたちのおはなしをきいてね!!」 「もうそろそろ諦めて、出て行ってよ。」 「で、何を聞けばいいの?」 「ゆぅぅ、れいむたちはよるのあいだ、どうしてかってくれないのか、ゆっくりしないでかんがえたんだよ!」 「ふうん。体力あるわねぇ。で?」 「それでわかったんだよ!おねーさんは、れいむたちよりありすやえーきさまのほうが、ゆっくりできるとおもってるね!」 「うん、間違ってないわね。」 「ゆっふっふぅ。だかられいむたちは、ありすたちよりゆっくりできる『しょうこ』をもってきたんだよ!」 「へ?」 いつの間にか、ありすとえーき様も私の後ろに立って(座って?)状況を見守っている。 「おねーさんも、これをみてゆっくりしていってね!!」 「まりさのお帽子の中?何・・・・・・?」 まりさのお帽子の中には、山盛りのイモムシ・毛虫・・・・・・。 「ぎゃぁぁぁあああああーーーー!!!」 「ね!とってもゆっくりしたごはんさんでしょ!」 「やめっ!イヤイヤッ!近づけないで―っ!!」 「ゆっへん!まりさががんば『れいむがいっしょうけんめいとってきたんだよ!』ゆぅ? まりさ、おにわのなか『れいむがおにわのきから、よるのあいだにとってきたんだよ!』ゆぅぅ。」 なるほど・・・まりさが狩りの達人というのは嘘じゃなかったらしい。しかし・・・ 「むーちゃむーちゃ。ちあわちぇー。」 「れいむたちをかってくれたら、まいにちおねーさんにもたべさせてあげるからね!ゆっくりできるでしょ!」 これは何と言うか・・・ 「おにぇーしゃん!こにょいちばんゆっくちちたいもむししゃん、れいみゅもたべちゃいけど・・・たべちぇいいよ!!」 「ゆぅぅーん、おちびちゃんは、とってもゆっくりしたいいこだよぉ~。」 「ひぃぃいいいーーー!!顔に近づけないでーーー!!」 かえってお互いの住む世界の違いを思い知らされるような・・・。 「もっと・・・ゆっぐりしたかった・・・。」 「あきらさぁぁあああん!!」 「・・・おねえさんと・・・よべ・・・・・・(ガクリ)。」 「ゆふ~ん!れいむのおくりもので、ゆっくりしすぎてきをうしなっちゃったよ~!」 「ゆっくちさせちぇごめんにぇっ!」 そこに、ありすが待ったをかける。 「むほぉ!まちなさい!」 「ゆゆっ!ありすはさっさとまけをみとめてね!れいむのほうがゆっくりできるんだよ!」 「むほぉぉお!そんなのききずてならないわ!ありすのほうがとかいてきなのよ!!」 だが、れいむも今回は自信満々だ。 「ゆふふふ、じゃあありすは、こんなにゆっくりしたけむしさんがつかまえられるの?」 「むふぉぉぉぉ・・・うう。でも、ありすだっておりょうりしたり、おそうじしたり、おせんたくしたり ・・・とっても、とかいはなやくにたってるのよ!!ありすは、ありすはあきらさんのおよめさんなのよ!!」 「ゆふぅん?じゃあ・・・おねーさんと、すっきりーしたことあるの?」 「むほ、ほ、・・・・それ、は・・・・」 「ゆふふぅ。すっきりーもしないでおよめさんなんて、ありすはとってもいなかものだね!!」 「む、むほぉぉぉおおおお!!もうゆるさないわぁぁぁあああ!!」 私としてはかなり釈然としない理屈ではあったが、 ありすの怒りを誘う何がかあったのか、それとも痛いところをついたのか。 とにかく、昨日のえーき様に続いて、今日はありすが怒りを爆発させた。 「れいむごときに、このわざをつかうとはおもわなかったわ・・・むっほぉぉぉおおおお!!」 まずい。ありすは本当に本気のようだ。 ありすのぺにぺにがゆっくりと動き、逆さ五芒星を描く。 あれは、お隣りに住む変態留学生、ヨハク君を昇天させたありすの必殺技『スカーレットぺニードル』の構えだ。 「ゆっふっふぅ、W・S・N(ホワイト・すっきり・ナイト)のらんかーでもある、れいむにかなうとおもってるの?」 一方、ありすの怒りを向けられながらも、れいむの表情には余裕がある。 W・S・Nなる代物がどんな競技、あるいは大会か知らないが、多分ロクなモノではないだろう。 そういえばこの町の野良ゆっくり達は、レイプ技術を格闘技にまで磨き上げて、 格闘技大会じみた催し物まで開催しているそうだが、それのことだろうか? れいむはありすにまむまむを向け、まむまむをまるで生き物の口のように、くぱくぱぁと開けたり閉じたりしていた。 ぱっと見、間抜けな光景ではあるが、ゆっくりという生き物は実際問題として、 すっきりーで命を落とすことも少なくないため、これは命をかけた戦い。 事態はかなり深刻だ。 「ちょっと!ありすも落ち着きなさいよ。ありすらしくないわよ。」 「むほぉぉ!おねーさんでもいまのありすはとめられないわ!!」 「なんでそんなに怒ってるのよぉ。ありすらしくもない。」 「むほぉ!!れいむは、ありすの!ありすだけのおねーさんをよこどりするきなのよぉ!! おねーさんの、あきらさんのおよめさんは、ありすだけなのよぉぉおおおお!!!『くろーーーっ!!!』ゆべぇっ!!」 あ、えーき様乱入。 「くろーー!!くろっ!!くろぉっ!!」 「ゆぅぅ。たとええーきさまでも、おねーさんのひとりじめはゆるさないよ!!れいむがせいっさいするよ!!」 「む、むほぉぉ、かってなこといわないでほしいわ!あきらさんは、えーきさまのものじゃないわ!!」 「くろぉ!しろ・・・ぺろんぺろ~ん・・・・しろぉ。」 「そ、そんな・・・えーきさまは、あきらさんとすっきりーしたことが・・・そんなの、とかいはじゃないわ・・・」 「ゆぅぅぅぅ、どうやら、れいむのほんとうのてきは、ありすじゃなくて、えーきさまだったんだね・・・」 えぇぇぇ、ひょっとして今えーき様から、爆弾発言が飛び出しちゃった? そ、そりゃあ、嘘とは言わないけど・・・・・・ 「むほぉぉ・・・とかいはなおともだちだとおもってたのに・・・ゆるさないわぁ!!」 「くろっ!くろっ!くろぉぉおおお!!」 「ふたりともたおして、れいむもおねーさんとすっきりーするよぉぉおお!!」 こうして事態はさらに混沌とし、三つ巴の、餡子で餡子を洗う激闘が幕をあげることになった。 どうして私、ゆっくり達に、こんなにモテてるんだろ・・・ 「いくよーっ!!」 ぽゆんっ すーりすーり ぽむぽむ 「まけないわぁーっ!!」 もみゅ ぷにょり 「くろーーっ!!」 ふにゅんっ 目の前では、恐るべき饅頭達のぶつかり合いが続いている。 私もさすがに、人間からは欠片ほども受けたことのないような熱烈なラブコールをぶつけられ、 何が何やらわからなくなってしまった。 ああ、どうしてこうなっちゃったんだろうなぁ、 一度でいいからかっこいい男性達に、こんな風に取りあってもらいたいなぁ、 などと、現実感を失った意識の中で、ぼーっとそんなことを考えていた。 「れいむ、やめてね!けんかはゆっくりできないよぉ!」 「むーちゃ、むーちゃ、ちあわちぇ~!」 家族達も事態の深刻さを理解したらしく、おろおろしている。 「はぁ。あー、大変ね、あなたも。」 「ゆぅぅー。ゆゆっ!そうだよ!まりさはとってもたいへんだよ!」 「れいむはあなたのお嫁さんなのに。」 「そうだよ!ふりんっだよ!だからおねーさんは、まりさにあまあまちょうだいね!!」 「ちょーらいにぇっ!」 「・・・・・・。」 それから30分後。 さすがに3匹とも疲労は限界に達し、勝負がつかないまま状況はこう着状態に入っている。 私もさすがにこの頃になると、頭の中がすっきりしてきた。 「ねぇ~。そろそろ朝ご飯にしようよ。ケンカなんてゆっくり出来ないでしょ~。」 「むふぅ、むふぅ・・・たしかに、このままじゃしょうぶがつかないわ。」 「くろぉ・・・。」 「ゆひぃ、ゆひぃ、そうだね・・・こうなったら、だれがゆっくりできるか、おねーさんにきめてもらうよ!」 「・・・・・・え、私?」 そういうと、3匹は同時に仰向けに寝転がり、私に向けてまむまむを向けながら、 「「「すっきりしていってね!!!」」」 情熱的なプロポーズを宣言した。 私はと言うと、さっきまでは正直言って頭を抱えていたが・・・ 今は、なんだかもう少しだけ、この状況を楽しんでみたくなっていた。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 宣言からさらに30分後、 「ゆ゛・ぎ・ぎ・・・まむまむ、いじゃい・・・・・」 れいむのまむまむに二升五合瓶をねじ込み、 「あぎらざぁぁぁん、どぼじでぇぇぇぇ。」 ありすには貞操帯(腹巻き)を取りつけておいた。 「ん・・・ふぁ・・もう、んぅ・・おねえさん、って、よべって・・・ふぅ・・いってるで、しょぉ・・・」 「くちゅり・・・しろぉ、・・ちゅ・・・・ちゅるっ・・・」 私は、仰向けに寝かせたえーき様にまたがり、本日8回目の絶頂へと身をゆだねようとしている。 その太ももに、ありすが涙を流しながら、頬を擦り寄せてきた。 私は、腰の動きを一層速めながらも、それまで胸やらそれ以上に敏感な場所をまさぐり続けていた、 濡れた両手でありすを抱き上げてあげた。 ありすは、少しだけ安心したように、私の胸元にすーりすーりする。 「おねえさん・・・ぐす・・ゆっくりしてぇ・・・。」 「うん、・・・うふふ。冗談よ。」 ありすの(おそらくその気になれば自分で外せたであろう)腹巻を取り外してあげると、 ありすはぺにぺにで涙を拭いて、いつもの、お日様のような笑顔を取り戻した。 「おねえさん。」 「うん、なあに?」 「ありす、・・・おねえさんをゆっくりさせてあげれてる?」 「うふふ、馬鹿な子ねぇ。私がゆっくりできてないように見える?」 「ゆぅ・・・ゆぅうん。すーりすーり・・・」 うん。やっぱり、ありすは少しいじめてあげた方が可愛い。 そう。私はありすをよく泣かせるし、今だってえーき様とばかり行為におよんでいるが、 別にありすがえーき様より可愛くないわけではないのだ。 こんなに一生懸命で、でもちょっとイジワルしたくなるありす。 素直で、優しくするほど同じだけの愛情で返してくれるえーき様。 両方同じくらい大好きだけど、ちょっと愛し方が違うだけ。 それに・・・ 「ねえ、まりさ。」 「れいむ~ゆっくりしてね。ぺーろぺーろ、・・・ゆゆ?」 「まりさ。あなた達も、ここに一緒に住まない?」 「ゆぅ?ゆ・・・ゆ?」 「飼いゆっくりにならないかって言ってるのよ。」 「ゆ・・・ゆゆ!いいの!?」 「うん。でも、おうちの中はダメよ。どうも、お互いゆっくり出来なそうだからね。 かわりに、庭におうちを作ってあげる。外よりは安全だし、ご飯もたくさんあるし、結構楽しいと思うよ。」 「ゆ、ゆぅぅうう!!ゆわーい!やったよれいむ!よかったね!」 「ゆ゛、まむまむいじゃい・・・ぬいでぇ・・・」 「ゆふーん!そんなのどうでもいいよ!どうせれいむ、がばがばだったし、まりさはきにしないよ!!」 「どぼ・・・ぢで・・ぞんな・・・」 「ゆっくち!ゆっくち!」 それに・・・この野良一家だって、結構可愛いと思う。 慣れてみれば、たまにはこんなおバカさん達がいるのも、悪くない気がする。 ゲスってわけじゃないし、お店で買う、おりこうさんばっかりだと、小説のネタにもならないし。 なにより、これだけ積極的にアプローチされて、情もうつってしまった。 これまで、あまり意識してこなかったが、この、野良一家のおかげで気付かされてしまった。 なんだかんだ言っても、私はゆっくりの、 バカっぽくて、 成長しなくて、 反省しなくて、 でも憎めないところが、大好きなのだ。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 「ゆふぅん。ありすは、しろうとどうていさんのにおいがぷんぷんするよ!ゆっくりりかいしてね!」 「むほぉぉおお!そういうれいむこそ、まむまむひらきっぱなしで、がばがばできもちわるいのよ!このいなかもの!!」 「ゆぎぃぃいいいい!!」 「むほぉぉぉおおお!!」 あれから数か月が経った。 相変わらずありすとれいむは、事あるごとにケンカしているが、案外2匹とも楽しそうである。 まりさや、大きくなった子れいむも我が家に慣れ、えーき様に説教を受ける回数も減った。 さらに最近では、知り合いの農家からのうかりんを1匹もらい、庭の半分ほどを花壇やら菜園やらに改造したり、 バランスボールサイズまで育った老まりさ、自称ドスまりさを拾ってきて介護に頭を悩ませたりと、 色々楽しみながらゆっくり達との生活を送っている。 相変わらず人間との付き合いは面倒で、変態編集以外とは、あまり積極的に話をしない生活が続いている。 自分でもこの性格が嫌になるが、だからこそ、ゆっくり達とこんなに自由に暮らしていけるのかなぁ、 と思うと、今のままでもいい気がしてしまうから困ったものだ。 ・・・・・・そう。結局私は、ゆっくりのことが可愛くってしょうがないのだ。 ちなみに、野良一家と出会った日の経緯を題材にした新作『ゆっくりの中心で愛を叫ぶ』は、 出版界を震撼させる大ヒット作となった。 私の尊敬する大御所作家、M田一美様にも、 『・・・これ、ゆんあきよりエロい・・・』 などと、雑誌上で対談した際に絶賛され、私の作品では2本目となる、映画化計画も進行中である。 やりすぎたかなぁ おまけ:キャラ設定 ・母れいむ 人とゆっくりを見る目があるが、それ以外の生存に必要なほとんどの能力が欠如している。 タチの悪いことに役立たずの自覚は無い。虚言癖あり。日常生活はまりさに750パーセント依存してきた駄ゆっくり。 (650パーセントは、余計なマネをして迷惑をかける分) ・父まりさ 狩りの能力とケンカには非常に高い能力を示し、性格も温厚な、優秀なゆっくり。 れいむを背負いながら子猫並の速度で走ることもできる、チート能力を持っているため、 野良の中ではかなりモテた。近所では未だにれいむとつがいになったことを残念がられている。 意外と夫婦仲は良好。 ・赤れいむ 両親の欠点だけを完全な形で受け継いだ、サラブレッド。 別にゲスとかではないが、致命的にオツムが足りていない。 親の庇護無しでは3分と生きられない駄ゆっくり。自覚は無し。 ・えーき様 嘆木お姉さんのセックスフレンド。 語彙は少ないが、知性はかなり高め。特技は説教とお姉さんの洋服選び。 ただし一番大事な仕事は、お姉さんの火照った体を鎮めること。 ・ありす 嘆木お姉さんの家の専属メイド。 ペニペニを自在に操り、人間の使用する、およそあらゆる道具を使いこなす。 普段からお姉さんに積極的なアプローチをしてはいるように見えるが、 実はありすは、お姉さんを心から崇拝しているので、それほど性的な関係を持ちたいわけではない。 ・嘆木 晶 若手売れっ子作家。 未成熟な肢体を持て余しており、自分を慰める毎日。 本人の意思に関係なく、ゆっくりに好かれるタイプ ・M田 一美 嘆木お姉さんも尊敬する、大御所売れっ子作家。 作品だけでなく、身も心も熟れ熟れ。 ・女性下着をかぶった変態編集 36番がトレードマーク。変態。 ・変態留学生:ヨハク君 早く仕事を終えて故郷に帰りたい人。以前はムッツリだったが、今は完全な変態。 ・ゆんあき エロい。 ・D.O 家では基本、服を着ない変態。実話。 挿絵 by嘆きあき 餡小話掲載作品 ふたば系ゆっくりいじめ 132 俺の嫁ゆっくり ふたば系ゆっくりいじめ 148 ここはみんなのおうち宣言 ふたば系ゆっくりいじめ 157 ぱちゅりおばさんの事件簿 ふたば系ゆっくりいじめ 305 ゆっくりちるのの生態 ふたば系ゆっくりいじめ 436 苦悩に満ちたゆん生 ふたば系ゆっくりいじめ 628 ゆきのなか 本作品 『町れいむ一家の四季』シリーズ 前日談 ふたば系ゆっくりいじめ 522 とてもゆっくりしたおうち 『町れいむ一家の四季』シリーズ(ストーリー展開順・おまけについては何とも言えないけど) 春-1-1. ふたば系ゆっくりいじめ 161 春の恵みさんでゆっくりするよ 春-2-1. ふたば系ゆっくりいじめ 154 竜巻さんでゆっくりしようね 春-2-2. ふたば系ゆっくりいじめ 165 お姉さんのまりさ飼育日記(おまけ) 春-2-3. ふたば系ゆっくりいじめ 178 お姉さんとまりさのはじめてのおつかい(おまけのおまけ) 春-2-4. ふたば系ゆっくりいじめ 167 ちぇんの素晴らしきゆん生(おまけ) 春-2-5. ふたば系ゆっくりいじめ 206 町の赤ゆの生きる道 夏-1-1. ふたば系ゆっくりいじめ 137 真夏はゆっくりできるね 夏-1-2. ふたば系ゆっくりいじめ 139 ゆっくりのみるゆめ(おまけ) 夏-1-3. ふたば系ゆっくりいじめ 174 ぱちぇと学ぼう!ゆっくりライフ(おまけのおまけ) 夏-1-4. ふたば系ゆっくりいじめ 235 てんこのインモラルスタディ(おまけのおまけのおまけ) 夏-1-5. ふたば系ゆっくりいじめ 142 ゆうかりんのご奉仕授業(おまけ) 夏-2-1. ふたば系ゆっくりいじめ 146 雨さんはゆっくりしてるね 夏-2-2. ふたば系ゆっくりいじめ 205 末っ子れいむの帰還 秋-1. ふたば系ゆっくりいじめ 186 台風さんでゆっくりしたいよ 秋-2. ふたば系ゆっくりいじめ 271 都会の雨さんもゆっくりしてるね 冬-1. ふたば系ゆっくりいじめ 490 ゆっくりしたハロウィンさん 『町れいむ一家の四季』シリーズ 後日談 ふたば系ゆっくりいじめ 249 Yの閃光 ふたば系ゆっくりいじめ 333 銘菓湯栗饅頭 ふたば系ゆっくりいじめ 376 飼いゆっくりれいむ ふたば系ゆっくりいじめ 409 町ゆっくりの食料事情 ふたば系ゆっくりいじめ 224 レイパーズブレイド前篇(おまけ) D.Oの作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る 母れいむ連れて来た末っ子の赤れいむ以外の、子ゆっくり達と赤ゆっくり達は、父まりさが連れて来た。っいう私の設定がある。 -- 2016-08-08 23 05 57 野良れいむにしてはとても善良な野良れいむだな。あっ、自分は、父まりさと母れいむとの子供、おちびちゃんは、赤れいむは末っ子で、成体寸前の子まりさ五匹、成体寸前子れいむ六匹、子まりさ二匹、子れいむ四匹、赤まりさは五匹、オツムと足りていない末っ子赤れいむを含む四匹いる設定です。 -- 2016-08-08 22 57 59 とても素晴らしいです。こういうゆっくりSSもすごく良いですね。 -- 2016-07-22 15 29 34 母れいむに小説の元ネタつくってもらえばいいよ。あんなに上手に嘘つけるんならww 愛でお姉さん(仮)だとは思わなかったなぁwww -- 2015-11-10 01 51 59 おねえさんがエロすぎた -- 2014-12-27 23 27 49 ぺにぺににはよりをかけなくてよい!!www それから、えーき様って「よいぞ」言わないっけ!? -- 2013-08-12 22 34 16 最後の絵でワロタwww -- 2013-03-07 12 48 50 愛でお姉さんかと思いきや、HENTAIお姉さんだったか…… -- 2012-11-27 12 32 11 ぺにぺにによりをかけるなwww -- 2012-04-28 18 13 39 えーき様だけ残してあとは皆殺す・・・w -- 2011-02-14 02 59 20 挿絵可愛い -- 2010-11-10 23 53 42 母れいむこんなに嘘つけるんだしすごくね -- 2010-10-18 00 46 55 母れいむのお涙頂戴劇のオチで笑ったw -- 2010-07-23 17 03 32
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/2443.html
ゲス登場 元ネタあり 子ゆっくりを引き連れ人里までやってきたゆっくりれいむ。 人目も憚ることなく、大きな声で子ゆっくりへ言い付けている。 「おちびちゃん、ままのいったことはおぼえているよね?」 「うん!はたけのおやしゃいしゃんをたべちゃだめらよ!」 「にんげんしゃんのおうちにはいっちゃいけまちぇん!」 「にんげんしゃんにおねだりするのもいけにゃいよ!」 このゆっくり達の所属する群れにはドスまりさが居り、里の人間達と上手くやって行く為に、色々な約束事が取り決められていた。 そのうちの一つが野菜を盗み食いするゆっくりは潰されても文句は言えないというものだ。 しっかりとそのことを子ゆっくりに教えておけば、人間の里は安全な餌場だった。 又、人の良い者が余り物を恵んでやったりする事もあるので、それが目当てであるという面もあったが。 なにはともあれ、人里へやってくるゆっくりはそれほど珍しい存在ではなかった。 「ゆっくりよくできました!それじゃあ、じゆうにゆっくりしてもいいよ!」 人間の里は初めてではなかったので、子供達には自由に行動させることにしたようだ。 子供たちは言いつけをしっかりと胸に留めておきながら、思い思いに草花や虫を口にしていった。 そんな時、一匹の子ゆっくりが好奇心から畑に近付いたときだった。 「このおはなしゃんをみちぇよ!とってみょゆっきゅりしちぇいるよ!」 畑の側に生えていた、数本の花々をとてもゆっくり出来ると評し、他のゆっくりを呼び寄せたのだ。 「こりぇはたべちゃいけにゃいおはなしゃんじゃにゃいよね?」 「ゆっきゅりいたたきまちゅをしようにぇ!」 「「「ゆっきゅりいただきましゅ!!!」」」 子ゆっくり達は奇麗な花に心奪われ、その食欲を満たさんと花にかぶりつきだした。 「むーちゃむーちゃ、ちあわせー♪」 「こりぇはとってもゆっくりしちぇるね♪」 むーしゃむーしゃと舌鼓を打っていたが、その花の生えていた場所がいけなかった。 「このくそ饅頭がぁ!なにしてやがる!」 遠方から鋤を持った農夫と思われる一人の男が砂煙を巻き上げながら、子ゆっくりの元へやってきたのだ。 「にゅううううううう!?」 すさまじい剣幕でやってきた人間に気圧されたのか、逃げる事も、弁明する事も出来ない子ゆっくりはその場に立ち竦んでしまった。 「おらっ!」 「にゅべっ!?」 男の持っていた鋤が振り下ろされると、一匹の子ゆっくりの命を奪った。 「にゅわあああああ!?いもうちょがああああ!?」 「にゃんでこんにゃひどいこちょするにょおおお!?」 何も悪い事をしていないと思っている子ゆっくり達は、目の前の惨劇に恐怖しつつも抗議している。 「うるせえ!あの世でしっかり悔い改めろ!」 「にゅぎょ!」 「ゆぴゃあああ!?」 言いながら振りかぶった右手は再び大地へ向かって振り下ろされ、また一つ子ゆっくりの命を奪った。 「みょうやだぁ!おうちきゃえる!」 姉妹二匹が無残にも潰されることで、やっと逃げ出す決断が出来た子ゆっくり。 しかし子ゆっくりの足では人間に叶うはずも無く、あっという間に射程県内に捉えられた。 「逃がすかぁ!」 最後の一仕事を終えんと鋤を振り上げながら子ゆっくりヘと向かって行ったその刹那。 「ゆっくりやめて!」 草陰から一匹のゆっくりが飛び出し、男の太ももへ体当たりをかましたのだ。 不意を疲れた一撃に男は体制を崩し、尻餅をついてしまった。 「おちびちゃんはおうちにもどってね!」 親れいむは子供にそう促すと、男が起き上がるのをじっと待っていた。 人間の怖さを知っているからこそ、その身を張ってでも我が子を、群れを守ろうとしたのである。 「いってぇ…てめえがあの糞玉の親か!」 「どうしておちびちゃんをいじめたのおお!?」 「俺の畑の野菜を食ってたんだ!殺して文句を言われる筋合いはねえよ!」 「れいむはおちびちゃんにそんなことさせないよ!」 「それじゃあ俺の畑でむーしゃむーしゃしてたのはどういう事だ!?」 「それは…なにかのまちがいだよ!ゆっくりしんじてね!」 「それじゃあこの野菜は…あれ…なんとも…ねえな…」 「だからいったでしょおおお!?」 「…そもそもだな!おまえのチビどもがこんな所でむーしゃむーしゃしているのがいけなかったんだよ!」 「ゆっ、ゆわああああぁぁん!れいむのおちびちゃんがあああああ!?」 「ああぁ、くそっ!どうしてこう面倒くさいことに…」 自分のしでかした失態に、居た堪れなくなった男は泣き喚くれいむをそのままに、里の長の元へと歩いていった。 一方命からがら逃げ出した子れいむは、無事に群れまで辿り着き、ドスまりさへ事の次第を報告していた。 「おはなしゃんをたべてちゃら…にんげんさんが…おきゃあしゃん…いみょうちょが…ゆわああああん!」 「ゆうう…もしかしておやさいをたべちゃったの?」 「れいみゅはそんなこちょしないもん!おやさいはたべちゃだめだって、しっちぇるよ!」 「ゆう、これはにんげんさんにもはなしをきかないといけないね!」 子ゆっくりの話だけでは埒が明かないと、直接もう一人の当事者へ話を聞くために人里へと降りていった。 ドスが数匹のゆっくりを引き連れながら里へ向かうと、広場では長を含めた数人が集まっていた。 「おお、やはり来たか」 「おちびちゃんをゆっくりさせなかったのはだれ?」 ドスまりさは、その体を膨らませ、大きい体を見せて威圧する。 仲間を引き連れていることもあってか、ずいぶん強気な態度で臨んでいる。 「まあまあ、そう怒りなさんな。こっちの言い分も聞いてくれ」 「…ゆっくりきくよ」 訝しげな表情をしながらその身を縮める。 「つまり、おちびちゃんがおやさいさんのそばで、おはなさんをむーしゃむーしゃしていたから、かんちがいしちゃったのね?」 「そうだよ!おちびちゃんはわるいことしてないんだよ!わるいのはにんげんさんだよ!」 殺された子ゆっくりの母れいむも、人間が非を認めてくれた事に少し安堵したが、それでも子を失った悲しみは拭えなかった。 「…侘びと言っては何だが、野菜をあげるからここは一つ、丸く治めてくれないか?」 長が合図をすると、里の者が引いてきた大八車には幾ばくかの野菜が積まれていた。 どすまりさは少し考えた後、 「ゆっくりわかったよ、おやさいさんはもらっていくね!」 笑顔で帽子に野菜を詰め込み、そそくさと森へと帰っていってしまった。 「おちびちゃんは…おちびちゃんは…」 ドスが去った里では、長と村の男集で話し合いが行われた。 「おまえも早とちりな行動は慎んでくれたまえ」 「でもよお…暫くおっかあの面倒見なくちゃいけなくてよ…畑に出るのも久しぶりだったもんで…」 「分かっている、だからこそ、少し考えた行動をして欲しいんだ」 「…すいません。それに、皆も、迷惑かけちまって…」 「気にすんな、困った時はお互い様って奴だ」 群れに帰るゆっくりの一団は、野菜を貰えた事に喜びを隠せなかった。 正に棚から牡丹餅である。 「ゆゆ~ん♪おやさいさんいっぱいもらえてよかったね!」 「…おやさいさんはもらえても、おちびちゃんはかえってこないんだよぉ!?」 そんな一匹のゆっくりの発した軽率な言葉に、怒りを露にする親れいむ。 母性が強いと言われるれいむ種らしく、未だに亡くなった子ゆっくりのことが頭から離れないのだろう。 そんなれいむを横目で見ていたドスだったが、突然とんでもない事を言い出した。 「それじゃあ、おちびちゃんもかえしてもらおうか?」 「ゆううう!?どういうことぉ!?」 「ほんとう!?おちびちゃんがかえってくるの?」 「れいむはおちびちゃんをうしなって、とってもつらいんだよ!だからおちびちゃんもちゃんとかえしてね!」 翌日、ドスまりさが再び人里へとその姿を現した。 しかも死んだ子ゆっくりを生き返らせろという、とんでもない要求を突きつけに。 「流石にそれは…生き返るものならそうしたいんだが…」 「いいわけはききたくないよ!おちびちゃんをかえしてあげてね!」 ドス自身も死んだ者が生き返るとは思っていない。 相手の落ち度に付け込んで、もっと野菜をもらおうと考えたのだろう。 突如起こった事故ではあったが、それを上手く利用できればたっぷりとゆっくり出来る。 まさしくゲスそのものの、いやらしい頭の回りを発揮したドスであった。 「とりあえず今日のところは帰ってくれないか?こっちも色々準備が必要だからな」 長は里の者に野菜を差し出すようにと言い、里の者も苦々しく思いながらも僅かばかりの野菜を持ってきたのであった。 「明日、こちらから出向くので、お前の群れでゆっくりと待っていてくれ」 ドスまりさは積まれた野菜を目にし、しょうがないなという顔を作りつつ野菜をその頬に収めていった。 「ちゃんとおちびちゃんをかえしてよね!」 去り際まで野菜のことを口にしないでドスは去って行った。 里に背を向けたドスの表情は、芝居が上手く行ったと思ってにやついた表情をしていた。 ドスが去った里では男衆が皆、肩を落としていた。 「生き返らせるって…そんな無茶な」 「すんません、長…俺が…俺があんなことをしちまったから…」 「…さあ、竹薮に行くぞ」 「長?もうたけのこの旬は過ぎちまって…」 「誰もたけのこを採りに行くとは言ってないぞ?」 ゆっくりはその名の通り、ゆっくりとしているので朝は遅い。 未だ日が差さず、薄暗い森の中は鬱蒼としている。 木の洞や洞窟に巣を構えるゆっくりだが、その中でもひときわ大きい洞窟、そこにドスまりさが寝ていた。 「ゆぴぃ~♪おやしゃいさん、もうたべられないよう…♪」 夢の中で山盛りの野菜を食べているのだろう、その寝顔はしあわせ満面だった。 しかし、そんなゆっくりとした時間ももうすぐ終わりを迎えることになる。 森の中を人影が、木から木へとその身を隠すように動いている。 その人影が目指す先はゆっくりの群れの中にある一際大きな洞窟の中。 影が全て洞窟の中に納まると、その中の一人の男が周りの者に目配せをすると、 巣の中で眠りこけるドスまりさへ向かって皆同じような構えを取る。 「いーち、にーの、さん!」 そして掛け声と共に両手が繰り出され、その手に持った竹やりはドスの体を貫いた。 突然襲い掛かる激しい痛みに、ドスの目の前から野菜の山は消え去ってしまった。 「いだあああああい!どうなってるのおお!?」 苦痛により夢の世界から現実へと引き戻されたドスまりさが目にしたのは、野菜の山ではなく人だかりの山であった。 「やあ、夢の中で食べる野菜は美味しかったかい?」 その中から声をかける者、それはドスが野菜をせしめ取った里の長の声だった。 「どぼちでこんなことするの!?」 何本かの竹やりが口中を貫いており、ドスは喋るのがやっとの状態の為、ドススパークを打つこともままならない。 ドスの抗議にも、長はそれを無視するが如く、淡々と言葉を述べていった。 「君達のおちびちゃんの事なんだが…私らには生き返らせる力が無いんでね、 申し訳がないんだが、閻魔様に君から直接頼みに行って貰いたいんだ。 私からも頼みますと、一筆したためておいたから、安心してゆっくりして行ってくれたまえ」 「いやだぁ…そんなのゆっくりできないよぉ…」 「まったく、ちびちゃんを返せといったのはお前だろ?」 これは最初に子ゆっくりをつぶした男の声だ。 「もうおちびちゃんかえさなくていいから…たすけてよ!」 「身勝手などすまりさだな。あの母ゆっくりの気持ちを考えてやれよ」 「ころしたのは…にんげん…さんでしょおぉ…?」 「ゆっくりと人間じゃ行く先が違うかもしれないんでね。ゆっくりのことはゆっくりに任せるのが一番なのさ」 「そん…な…もっと…ゆ…」 断末魔を最後まで言うことなく、ドスまりさはその生涯をおえた。 この騒ぎを聞きつけたゆっくりがドスの巣へとやってきたが、不思議と仇を取ろうと行動を起こすものは居なかった。 何故かというとこのドスまりさは、 「あしたはいっぱいおやさいがもらえるから、きょうはドスがいっぱいたべるよ!」 とぬかして、貰った野菜を一晩で全部平らげてしまったのだ。 そんな業突く張りは三途の川を渡れるはずも無く、閻魔様に会うことさえ叶わなかった。 オワリ & あとがき 元ネタは愛の前立てでお馴染みの、あの人の逸話です。 このSSに感想をつける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/148.html
お手軽な甘味として大勢に親しまれている「ゆっくり」たち。 ただ食べるのではなく、さまざまに趣向を凝らされているのが、長い流行の秘密だろうか? ふとある方法を試してみたくなってので野生のゆっくりを捕獲することに決めた。 外に目をやると日も落ちかけていて、空がゆっくりと暗色に染まっていく。 ゆっくりの生態について知らないことが多いのだが、やはり夜のほうが捕まえやすいのだろうか? 昼日中であれだけ動き回っているのだから、夜はゆっくりと休息をとっていると考えるのが妥当だが、 なんとなく夜中でも「ゆっくりしていってね!」と叫びつつ飛び跳ねているような気もする。 せん無いことを考えながらもすでに外に出て、ゆっくりを探しはじめる。 できれば夜中は遠出をしたくないと考えながら耳をすますと、草木のざわめきや虫たちの合唱にまじり、 あきらかに場違いな声があった。 奴らだ! 良かった、どうやら近くにいるようだ。今夜中に捕獲できることに安堵し、声の方向に向かう。 「ゆっくりしていってね!」 「ゆっくりやすもうね!」 おあつらえ向きに二匹のゆっくりたちが今日の寝床であろう木の根元に寄り添っている。 思わず頬がゆるむ。 微笑ましいと感じたのではない、あまりにも幸先がいいから出た笑みだ。 そのまま捕まえてもいいのだが夜に騒がれるのは本意ではない。 「ゆっ、ゆっくりしていってね?」 「ゆっ!?」 「ゆゆっ!?」 泣き声を真似て近づいた。どもったのは恥ずかしかったからだ。 が、それが功を奏したのかゆっくりたちは無警戒に声をかけてきた。 人懐っこいとは聞いていたが、警戒させないにこしたことはない。 「ゆっくりしていってね!」 「おじさんもゆっくりする?」 赤いリボンに黒い髪。二匹とも「ゆっくり霊夢」と呼ばれる個体のようだ。 「ありがたい申し出だけど、ここじゃあゆっくりできないよ」 「どうして?ゆっくりできるよ!」 「ゆっくりしていこうよ!」 「ここは何でも食べちゃう妖怪の棲みかなんだよ。こんなところでゆっくりしたらむしゃむしゃと食べられちゃうよ」 「ゆ゛っ!?」 「ゆぐっ!」 かぶりつく身振りと共に言ってやる。子供騙しもいいところだが、表情を見るにすっかり信じたようだ。 何を想像したのか「ゆっぐりじだい!」「ゆっぐりざぜでえええ」となみだ目で震えている。 さて。 「ものすっごくゆっくりできる場所があるけど、いきたい?」 「いきたい!いきたい!」 「すっごくゆっくりしたい!!」 満面の笑みで言うゆっくり。それは媚びている笑みなのだろうか? そうして、二匹のゆっくり霊夢を抱きかかえて帰路につく。 「さ、ここでゆっくりしようか」 「「ゆっくりしていってね!」」 二匹をおろして扉を閉める。二匹は興味津々と言った態で家中を飛び跳ねている。 ここからが正念場だ。 ゆっくりと三和土からあがり、あぐらをかいて座ると笑みを浮かべながら二匹に声をかける。 「さ、いっしょにゆっくりしようか」 「ゆっくりしようね!」 「すっごいゆっくりしたい!」 近寄ってきたゆっくり霊夢たちをわしづかみにすると、そのままぎゅうぎゅうと押さえつける。 「ゆぎゅんぬぬぬぬぬぬぬ」 「ゆぐりじたいっゆぐりぃいい」 と声ならぬ声をあげるゆっくりの手触りからはみ出るかはみ出ないかの境界を推し量る。 なにぶん初めてだから失敗してしまうかも知れないが、なぁにそのときはまた持ってくればいいのさ。 中身が少しずれた感触が伝わってきたので、解放する。 「「ゆっ!!!」」 体が自由になり、怒りの言葉を出そうとする二匹。しかし口を開いた瞬間二匹を強くゆすった。 大きく、緩やかに、時にかきまわすようにゆする。 「ゆっゆっゆっくっりしっしして」 「いいいってっててってってねっね」 という泣き声が、しばらくすると 「ゆーゆーーゆーゆゆーーー」 「ゆ~ゆ~~~ゆ~ゆ~ゆ~」 と歌っているかのようなものとなる。 今度は小刻みに激しくゆする! すでに二匹の表情は赤らんでいて、目がうるみを帯びている。鼻息も荒くなり、明らかに熱を発している。 思い切り殴りつけたい気分を押し殺し、そのまま蠢動を続ける。 「「ゆっゆっゆっゆっゆっ」」 機械的に泣くようになったら、手を離して放置した。 一仕事終えたような感覚で、三和土の甕から水をすくって飲む。 振り返ると二匹のゆっくり霊夢は身を寄せ合って震えていた。 いや、これはお互いをこすりあっているのだ。それが徐々に鈍い動きになっていく。 いよいよか!と思い目を凝らすが違う。 二匹の体表に粘り気のある透明な液体が流れているのだ。粘度の高いそれはねとねとと音を立てて水溜りを作っていく。 掃除するはめになることにうんざりしながら見つめていると、粘液の音と「ゆっゆっ」という機械的な声に、 さらに荒い息遣いが混じって、とても精神衛生上よろしくない音が奏でられる。 吐き気を抑えるように水を一口ふくんだ。 しばらくすると、二匹が同時に 「ゆ゛ゆ゛ぅぅぅぅぅぅぅぅぅーーーーーーーーーッん!!」 と絶頂に達したように一声泣いた。 すると、これはもうやばいんじゃないかというくらい痙攣し始め、白目をむいて限界まで見開く。 さらには口もこれ以上ないほどに開かれ、まるで断末魔をあげているようだ。 表情の変化が終わると、痙攣も止まっていた。そのまま目に見えてわかるほどに色が黒ずんでいく。 二匹の頭の天辺から芽が出て、葉が伸び、蔦のように伸びていく。 蔦にいくつもの実をつける頃には二匹はからからに干からびていた。 身体をこすり合わせ始めてからここまでで、まだ一時間と経っていない。 植物か動物か定かではないが、生命の神秘の一端を垣間見た気がした。 同時に、あれだけ乱獲されているゆっくりが絶滅しない理由がわかったように思う。 やがて肉色の実は徐々に、だが確実にそれとわかる形を成していった。 黒い髪に赤いリボン。親と同じゆっくり霊夢だ。 一匹につき十個はあろうか、プチトマト程度の小さなゆっくり霊夢が並んでいるのは、壮観というよりは気色悪いと言えた。 そのまま観察していると、実のうちのひとつがゆっくりと震えはじめる。 眠りから覚めるように、糸のようにぴっちりと閉じられた目がゆっくりと開かれていく。 完全に見開かれると 「ゆっくりしていってね!」 と蚊の泣くような声で産声を上げた。 目覚めたゆっくり霊夢は、そのまま目だけできょろきょろと左右を見渡している。 蔦から離れないと自由に動けないのだろうか? 目があった。 「ゆっくりしていってね!」 その声はこちらに言ったものだろうが、それがきっかけになったのか他の実もぶるぶると震えだす。 二十個ものゆっくり霊夢のひとつひとつが目覚めて産声を上げている。 無事に繁殖は成功したのか、目覚めないものはひとつもなかった。 さぁ、長かったがここからが本番だ。 一番最初に目覚めたゆっくり霊夢に手を伸ばす。 「ゆぅ~?」 自分に近づいてくるそれをなんの危機感もなしに見つめているゆっくり霊夢。 そのまま無造作に蔦から引きちぎる。 「ゆ゛っ!」 一声なくとそのままぐったりしてしまった。手のひらで転がすがなんの反応もない。 しまった!早すぎたか!? そう思ったが、そのゆっくり霊夢はゆっくりと起き上がる。 「ゆっぐりじだがったのにぃ~~~」 涙をこぼしてこちらを見るゆっくり霊夢に安堵のため息をつくと、それを無造作に口の中に放り込んだ。 そのまま舌で口の中を転がすようにゆっくりと味わう。 時折、 「ゆっぶぅ~」 「ゆっぶりじゃぜでぇ」 「ぐらいよーっぜまいよーっごわいよーっ」 と口の中から聞こえてくる。お構いなしにゆっくりと味わい、咀嚼する。 「ゆっぎゃぶぅッ」 と聞こえたきり、なにも聞こえなくなった。 「あ……甘酸っぱいんだ……」 十分に成熟しきってないゆっくりは酸味があるようだ。食感も通常のゆっくり霊夢よりもいくらか歯ごたえがなかった。 お子様やお年寄り向けにできるかもしれないと思いつつ、次のゆっくり霊夢に手を伸ばす。 今度は口に入れたら弄ばずに即座に飲み込んだ。 ゆっくり霊夢の踊り食いだ。 これが一番やりたかったのだ。のどの奥から 「ゆっくり落ちるよ~!」 という声が伝わってくる。どこか滑稽で思わず噴出してしまった。 やがて胃に達したのか「ゆッ」という声とチャポンという音を聞いた気がした。 「ゆっくりしていってね!」「ゆっくりしたいお?」「ゆっくりしようね!」 と聞こえてきて、すぐに 「ゆゆっ?」「とける?ゆっくりとけてる!?」「ゆっぐりじだいのにぃ」 となり「ゆっぐりざぜでぇえ…………」と沈黙した。 腹の中から聞こえるという不思議なことに興奮した。面白っ。 興奮した僕はゆっくり霊夢たちをちぎっては呑み、ちぎっては食べた。 声を上げてのどを通り過ぎていき、胃に落ちていく感覚に思わず熱い息をもらしてしまった。 腹から聞こえるゆっくり霊夢たちの声に、熱くほてっていく身体。 熱っぽい目で見ると、もうゆっくり霊夢は残り一匹になっていた。 それまでの惨状をおぼろげにも理解したのか、それはふるふると身を震わせていた。 ゆっくりと最後のゆっくり霊夢に手を伸ばし、やさしくつかみ、細心の注意を払ってちぎった。 声はあがらなかった。 それを手のひらにおき、見つめる。ゆっくり霊夢はなみだ目で震え、にっこりと笑うと 「ゆっくりしていってね!」 と言った。泣き笑いの表情と必死の物言いに、まるで命乞いをしているように見えてしまった。 思わず微笑み 「ゆっくりしようね」 というと、ゆっくり霊夢は満面の笑みを浮かべた。心からの微笑みに見えた。 それをやさしくつまみ、ゆっくりと持ち上げていく。 ゆっくりと口を開き、濡れた舌を出す。 ゆっくり霊夢をそこに近づけると 「ゆ、ゆっくり!?」 となぜか驚いたように言った。 そのまま舌に乗せると、飛び出そうとするのをかまわず口を閉じた。 口蓋に何かが当たった気がしたが、そのまま舌で口の中に転がし、存分に味わう。 泣き叫ぶゆっくり霊夢。 胃の中でどれだけが溶けて、どれだけが原型をとどめているかはわからないが 寂しくないようにと仲間のもとへと送ってやった。 プチトマトほどの大きさとはいえ、二十匹ものゆっくり霊夢をたいらげたので満腹だった。 げっぷに混じって、「ゆっくりしていってね!」という声が聞こえた。 おわり。 お付き合いくださりありがとうございました。 選択肢 投票 しあわせー! (57) それなりー (11) つぎにきたいするよ! (1) 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/futabayukkuriss/pages/302.html
「ふたば系ゆっくりいじめ 103 賢さは孤独/コメントログ」 ゆっ!なかなかきょうれつなぎゃくたいだったわ -- 2010-05-25 00 47 32 さいっこうっだよ!メンタルいじめさんがじょうずだね! -- 2010-07-22 12 34 16 すげえ!これは強烈だな 最高にゆっくり出来たぜ! -- 2010-08-26 22 16 33 強烈だな、まりさが少しかわいそうに思えてくるレベルだw -- 2010-09-03 20 46 10 強烈www 初めて、ゆっくりが可哀想と思ったよ。 -- 2010-09-03 22 23 32 確かにこれはかなりクるぜ・・・色んな意味で・・・ -- 2010-09-03 23 01 30 くそう、まだ俺は甘いようだ。更正した賢まりさに同情してゆっくりできなかったぜ… ゲスな気性だったら楽しめたんだがな…w -- 2010-09-06 05 15 33 持ち上げて落とすの持ち上げ方が半端じゃ無いメンタル虐待だったわ 賢いまりさは、他のゆっくりのように、今の幸せを永遠とは考えられないのだ。 と普通のゆっくりとは違うのに、最初が増長ゲスだったのが運命を決定させてしまったな -- 2010-10-03 06 13 48 こんなに上げて落としても餡吐いて死なないのかこのまりさまんじゅうはwww -- 2011-06-04 05 47 36 すばらしいな、オイ! -- 2011-08-11 21 53 41 こういうの読んでて思うんだけど なんで「おたべなさい」しないんだ? -- 2013-07-22 00 35 25 持ち上げて~ 落とす!!!!!!!!!!! -- 2014-02-08 19 10 25 非ゆっくり症になるのは反応が無くなるからつまんない。。。 -- 2018-01-19 06 33 15